初発膠芽腫患者に対し、標準治療であるテモゾロミドと放射線療法にベバシズマブを追加することで、臨床的に良い状態が延長され、QOLが維持されることが、多施設共同無作為化オープンラベルのフェーズ3試験(AVAglio)の健康関連QOLの解析で明らかになった。ベルギーEuropean Organisation for Research and Treatment of CancerのAndrew Bottomley氏らが、9月27日から10月1日までアムステルダムで開催されたEuropean Cancer Congress 2013(ECC2013)で発表した。

 AVAglio試験は、初発膠芽腫患者921人を対象に、術後または生検後に、テモゾロミドと放射線療法の併用に加え、ベバシズマブを投与する群(ベバシズマブ群:458人)とプラセボを投与する群(プラセボ群:463人)とを比較した。

 治療は、放射線療法とテモゾロミドに、ベバシズマブもしくはプラセボの併用投与を6週間行い、4週間休薬した後、維持療法としてテモゾロミドとベバシズマブもしくはテモゾロミドとプラセボを6サイクル投与。さらに単剤療法としてベバシズマブもしくはプラセボの投与を、病勢進行もしくは許容できない毒性の出現まで継続した。

 主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)については、ベバシズマブ併用により有意な延長が認められたが、全生存期間の有意な改善は示されていない。

 健康関連QOLは、EORTC QLQ-C30と脳腫瘍特異的な指標であるBN20を用いて評価。QLQ-C30では全般的健康状態、身体機能、社会生活機能を、BN20では運動機能、コミュニケーション能力を評価した。試験開始時の健康関連QOLスコアは両群とも同等で比較的良好だった。

 解析にあたり、スコアが試験開始から10ポイント以上低下した場合を臨床的に有意な悪化と定義。健康関連QOLの悪化、PD、死亡がない状態の生存期間をDFS(deterioration-free-survival)とし、健康関連QOLの悪化あるいは死亡までの期間をTDD(time to deterioration)とした。

 その結果、DFS は全般的健康状態(ハザード比0.64、p<0.0001)、身体機能(ハザード比0.70、p<0.0001)、社会機能(ハザード比0.63、p<0.0001)、運動機能障害(ハザード比0.67、p<0.0001)、コミュニケーション障害(ハザード比0.67、p<0.0001)の5つの項目全てで、ベバシズマブ群が有意に優れていた。

 TTDでは、全般的健康状態(ハザード比0.76、p=0.0041)、社会生活機能(ハザード比0.78、p=0.0113)、コミュニケーション能力(ハザード比0.80、p=0.0295)でベバシズマブにより有意な改善が示された。

 また治療開始時に比べて健康関連QOLのスコアが安定または改善した患者の割合は67-80%で、5つの項目全てでベバシズマブ群のほうが多かった。さらにPFSにおいて、健康関連QOLの安定/改善期間の中央値は、ベバシズマブ群は7-8カ月、プラセボ群は4-5カ月だったが、PFSにおける同期間の割合は両群でほぼ同じだった。