当初は切除不能または境界領域の大腸癌肝限局転移患者に、mFOLFOX6とベバシズマブの併用投与に引き続くベバシズマブの維持療法は有用である可能性が、フェーズ2臨床試験ABOVEの中間解析の結果、明らかとなった。高い奏効率が得られ、R0切除率も高かった。9月27日から10月1日までオランダアムステルダムで開催されているEuropean Cancer Congress 2013(ECC2013)で、イタリアOspedale Sant'Antonio AbateのS. Artaleによって発表された。

 ABOVE試験では、未治療の組織学的に確認された大腸癌肝限局転移患者を対象に、術前にmFOLFOX6とベバシズマブ併用を5サイクル行い、その後にmFOLOFOXのみを1サイクル行った。術後5週間たってから、mFOLFOX6とベバシズマブの併用を6サイクル行い、その後すぐにベバシズマブ単剤による維持療法を52週間(1年間)行った。手術を2回行った患者や12サイクルの併用化学療法を行ってから手術した患者、12サイクルの併用療法を実施した後でも切除できなかった患者も存在した。

 今回は、予定の77人のうち最初の26人のデータについて報告された。

 併用化学療法として、2週間を1サイクルとし、mFOLFOX6(1日目にオキサリプラチン85mg/m2静注、1日目にロイコボリン200mg/m2を投与され、その後46時間5-FUを2400mg/m2持続投与)と1日目に体重1kgあたり5mgのベバシズマブの投与を受けた。適格基準は臓器機能が適切であること、ECOG PS 0-1であることなどだった。主要評価項目は奏効率(ORR)だった。

 ITT解析の結果、27人中26人でORRの評価が可能だった対象患者は、男性18人、女性8人、年齢中央値64.5歳(37-77)、PS 0が23人。 同時性転移が24人、異時性転移が2人だった。

 部分奏効(PR)が16人(61.5%)、病勢安定(SD)が7人(26.9%)だった。14人がR0肝切除を受けた。

 副作用はグレード3の好中球減少症が1件(3.8%)、グレード4の好中球減少症が2件(7.6%)、グレード3の心筋梗塞が1件(3.8%)、グレード3の倦怠感が2件(7.6%)、グレード3の蛋白尿が1件(3.8%)、グレード3の高トランスアミナーゼ血症が1件(3.8%)だった。

 中間解析の結果により、切除不能及び切除不能境界領域の大腸癌肝限局転移にmFOLFOX6とベバシズマブ併用療法に継続してベバシズマブ維持療法を行うことは、良好なORR及び高いR0肝切除率が観察され、安全性も認容可能である可能性が示唆された。