いずれかの治療ラインでエルロチニブを投与した進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者を対象とするコホート試験、TERRA試験の追跡期間12カ月での中間解析から、無増悪生存期間(PFS)が改善し、EGFR遺伝子変異陽性と陰性の両方の患者でこの効果が観察された。9月27日から10月1日までアムステルダムで開催されているEuropean Cancer Congress 2013(ECC2013)で、フランスCHU de Clermont FerrandのGaelle Jeannin氏が発表した。

 進行NSCLC患者では、どの治療ラインでの使用でもエルロチニブで長期の有用性が得られる可能性がある。エルロチニブで長期に効果が得られた患者について、前向きのデータは現時点では得られていない。

 フランスで行われた非介入前向き試験は、エルロチニブで長期の効果が得られる患者と疾患の特徴を明らかにし、長期の有効性と安全性を評価するようデザインされた。Jeannin氏らは、同試験における患者の組み入れから12カ月目までの結果を報告した。

 対象は、プラチナ製剤をベースとする化学療法を施行した局所進行・再発NSCLCで、その後エルロチニブによる単剤療法で9カ月以上進行(PD)を認めない患者。主要評価項目はPFS中央値だった。

 フランスの76施設から217人が登録され、このうち213人を解析した。年齢中央値は67歳、男性は42%、ECOG PSが1以下の患者が94%を占めた。エルロチニブがファーストライン治療、セカンドライン治療、サードライン治療で投与されたのは、それぞれ22%、50%、23%だった。遺伝子検査を行った62人中、57%がEGFR遺伝子変異陽性だった。組織型では腺癌が82%、病期ではIV期が83.4%、IIIB期が16.6%。喫煙者、前喫煙者はそれぞれ6%と45%。

 患者の90%はエルロチニブを150mg/日の用量で、9%は100mg/日の用量で服用していた。エルロチニブによる治療期間中央値は23.4カ月(範囲:9.5-73.6)だった。患者の45%が治療を中止しており、主な理由はPD(35%)だった。

 平均追跡期間が19カ月の時点で、エルロチニブの投与開始からのPFS中央値は32カ月(95%信頼区間:27-43)だった。99人(47%)は12カ月目までにPDとなった。また、組み入れからのPFS中央値は11カ月(同:8-13)だった。

 12カ月目までにPDとなった99人において、最初にPDを認めた部位は、肺(41%)が最も多く、次いで骨(27%)だった。

 平均追跡期間が19カ月の時点で、エルロチニブ開始からのOS中央値は66.4カ月(95%信頼区間:61.4-未到達)だった。12カ月目までに43人(20%)が死亡した。

 服薬アドヒアランスの評価に用いたMorisky Medication Adherence questionnaireでは、患者の86.6%が「high adherers(良好)」だった。

 エルロチニブに関連する頻度が高い有害事象(全グレード)は、下痢(11%)、皮膚の乾燥(7%)、発疹(6%)、爪周囲炎4%だった。エルロチニブに関連する致命的な有害事象および毒性による死亡はなかった。