プラチナ製剤抵抗性の再発卵巣癌患者において、標準化学療法にベバシズマブを併用することで、無増悪生存期間(PFS)は3 カ月延長し、全生存期間(OS)も3カ月の延長が示されたが有意ではなかった。多施設共同フェーズ3試験(AURELIA)のOS最終結果で明らかになった。オランダDGOG / University Medical Center UtrechtのPetronella Witteveen氏らが、9月27日から10月1日までアムステルダムで開催されているEuropean Cancer Congress 2013(ECC2013)で発表した。

 AURELIA試験は、プラチナ製剤抵抗性の卵巣癌患者に対し、化学療法へのベバシズマブ追加を検討した初めての無作為化試験。対象は、プラチナ製剤を含む治療(2レジメン以下)を受けた卵巣癌(上皮性卵巣癌、原発性腹膜癌、卵管癌)患者。

 患者を化学療法群または化学療法とベバシズマブ(15mg/kgを3週毎に投与)を併用投与する群(以下、ベバシズマブ群)に割り付け、PDもしくは許容できない毒性の発現まで投与を継続した。化学療法群の患者がPDとなった場合、ベバシズマブ単剤へのクロスオーバーは可能とした。

 化学療法は、試験担当医師の選択により、パクリタキセル(80mg/m2を1、8、15、22日目に4週毎に投与)、またはトポテカン(4mg/m2を1、8、15日目に4週毎に投与あるいは1.25mg/m2を1−5日目に3週毎に投与)、またはpegylated liposomal doxorubicin(PLD)(40mg/m2を1日目に4週毎に投与)の3剤のいずれかを用いた。

 試験の結果、主要評価項目であるPFSは、フォローアップ期間中央値13.9カ月において、化学療法群3.4カ月、ベバシズマブ群6.7カ月、ハザード比は0.48(95%信頼区間:0.38-0.60)、p<0.001で、ベバシズマブ併用により有意に延長した。

 フォローアップ期間中央値27.4カ月(データカットオフ:2013年1月25日)において、化学療法群では182人のうち136人(75%)、ベバシズマブ群は179人のうち128人(72%)が死亡した。ITT解析の結果、OS中央値は化学療法群13.3カ月、ベバシズマブ群16.6カ月、ハザード比は0.85(95%信頼区間:0.66-1.08)、両側log-rank検定p=0.174で、有意差は見られなかった。

 薬剤別でも同様に、PLDが投与された患者におけるOSハザード比は0.91(95%信頼区間:0.62-1.36)、トポテカンではハザード比が1.09(95%信頼区間:0.72-1.67)、パクリタキセルではハザード比が0.65(95%信頼区間:0.42-1.02)であった。

 なお化学療法群では40%(72人)がPD後にベバシズマブ単独投与にクロスオーバーした。薬剤別では、パクリタキセルが投与された患者(55人)では38%、トポテカン(63人)では41%、PLD(64人)では39%の患者がベバシズマブ投与を受けた。

 このため、クロスオーバーが行われたこと、ならびにPD後の治療について、化学療法群におけるベバシズマブ以外は、両群とも明らかでないことにより、「OSの解釈は難しくなっている」とした。

 有害事象については、アップデートされた結果でも、既報とほぼ同様であった。主なグレード3以上の有害事象は、高血圧がベバシズマブ群7.8%、化学療法群1.1%、蛋白尿が2.2%と0%、消化管穿孔が1.1%と0.6%、瘻孔/膿瘍が1.1%と0%で、出血は両群とも1.1%だった。