EGFR変異陽性非小細胞肺癌(NSCLC)で白金系抗癌剤ベースの化学療法とEGFR-TKIのどちらにも抵抗性となった患者に、S-1イリノテカンの併用が有効である可能性が明らかとなった。国内で実施されたフェーズ2試験NJLCG0804の結果、示されたもの。9月27日から10月1日にオランダアムステルダムで開催されているEuropean Cancer Congress 2013(ECC2013)で、宮城県立がんセンターの前門戸任氏によって発表された。

 フェーズ2試験の適格患者はEGFR活性化変異を持つ進行または再発NSCLC患者で、セカンドラインまたはサードラインでのEGFR-TKI治療で増悪した、EGFR-TKI投与の前に白金系抗癌剤のレジメンを含む1レジメンか2レジメンの投与経験のある患者とした。全ての患者には3週間おきにS-1を1日目から14日目まで連日80mg/m2、イリノテカンを1日目と15日目に70mg/m2投与した。主要評価項目は、登録後8週時点の疾患制御率だった。

 2009年2月から2012年4月までに6施設で25人が登録された。5人が男性で年齢中央値は62歳(53-78)。ECOG PS0が4人、1が21人だった。組織学的には腺癌が23人(92%)、扁平上皮癌が1人、腺扁平上皮癌が1人だった。EGFR変異は17人でエクソン19の欠失があり、8人でエクソン21のL858R点突然変異があった。今回の投薬がサードラインの患者が22人、フォースラインが3人だった。

 投薬サイクル数中央値は4(1-12)。抗腫瘍効果は完全奏効が0人、部分奏効が13人、病勢安定が8人、進行が4人で、8週時点のDCR率は84.0%(95%信頼区間:63.9-95.5)。奏効率は52.0%(95%信頼区間:31.3-72.2)だった。無増悪生存期間中央値は5.0カ月、全生存期間中央値は17.1カ月だった。EGFRの変異型による効果への有意な差はなかった。

 グレード3以上の主な副作用は好中球減少症(52%)、貧血(20%)、発熱性好中球減少症(16%)、下痢(16%)、血小板減少症(4%)、肺血栓塞栓症(4%)で、治療関連死は認められなかった。