ポロ様キナーゼ阻害剤volasertib(BI 6272)が日本人の固形癌に有望であることが明らかとなった。国内で行われた進行固形癌を対象にしたフェーズ1試験で、忍容性と一部の患者で抗腫瘍効果が認められたもの。9月27日から10月1日までオランダ・アムステルダムで開催されているEuropean Cancer Congress 2013(ECC2013)で、国立がん研究センター中央病院の軒原浩氏によって発表された。

 volasertibは現在、急性骨髄性白血病(AML)を対象にフェーズ3試験が国内でも行われている。固形癌については有効性のバイオマーカー探索が行われている。

 オープンラベル用量増多フェーズ1試験は、難治性の進行固形癌を対象に行われた。患者はvolasertib毎日200mg投与群、300mg投与群、350mg投与群に分けられた。試験の主要目的は最大耐量(MTD)の同定で、副次目的は安全性、薬物動態、臨床利益などだった。

 試験には15人の進行固形癌患者が参加した。用量制限毒性(CTCAEグレード4の7日間以上の好中球減少症、CTCAEグレード4の血小板減少症)が350mg群の6人中2人で認められた。この結果、日本人におけるMTDは300mgとなり、フェーズ2の推奨用量と一致し、白色人種で行われたフェーズ1のMTDである400mgと匹敵するものだった。

 日本で行われたフェーズ1試験で、3人以上の患者で見られた薬剤関連非血液学的毒性は倦怠感、食欲減退、吐気だった。薬物動態は用量依存的で、白色人種でのデータと匹敵するものだった。

 抗腫瘍効果は、1人(胃癌)で部分奏効(PR)が認められ、11人(12週超は3人)が病勢安定(SD)となった。