再発もしくは難治性B細胞非ホジキンリンパ腫(NHL)に対し、抗CD79b抗体-薬物複合体のDCDS4501APolatuzumab Vedotin)は忍容性に優れていることが、フェーズ1試験の最終結果で明らかになった。また末梢神経障害が発現するが管理可能であり、良好な抗腫瘍効果も示された。米国Fred Hutchinson Cancer Research CenterのMaria Corinna Palanca-Wessels氏らが、12月7日から10日まで米国ニューオリンズで開催された米国血液学会(ASH2013)で発表した。

 DCDS4501Aは、微小管阻害作用を持つ抗癌剤モノメチルアウリスタチンE(MMAE)とCD79bに対するモノクローナル抗体からなる。同研究グループでは、再発・難治性B細胞NHL患者に対しDCDS4501Aは1.8mg/kg以上で臨床効果を示すことを確認しており、フェーズ2試験への推奨用量は2.4mg/kgの21日毎投与と決定した(Palanca-Wessels et al. ASH 2012)。

 今回は1.8mg/kgあるいは2.4mg/kgで治療した再発・難治性びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)患者または低悪性度NHL患者において、DCDS4501A単剤もしくはリツキシマブとの併用療法のアップデート結果が報告された。

 フォローアップ期間中央値は12.3カ月。DCDS4501Aによる治療を受けた患者は53人で、うち4人はDCDS4501A を1.8mg/kg、43人は2.4mg/kgだった(単剤群)。またDCDS4501A(2.4mg/kg)とリツキシマブ(375mg/m2、21日毎)の投与を受けた患者(併用群)は6人だった。

 単剤群の治療サイクル中央値で6サイクル(1-20)、併用群は13サイクル(7-17)だった。また6人は治療を続けている。患者の年齢中央値は68歳(20-86歳)、女性が15人(28%)、ECOG PS 0が38%、PS 1が43%だった。前治療歴の中央値が4レジメン(1-14)、リツキシマブ治療歴のある患者が96%、リツキシマブ抵抗性の患者が40%だった。

 組織学的に、DLBCLが53%、濾胞性リンパ腫32%、マントル細胞リンパ腫9%、辺縁帯B細胞リンパ腫3%、小リンパ球性リンパ腫4%、そのほか1%だった。

 併用群の安全性プロファイルはDCDS4501A単剤と同じだった。DCDS4501A単剤により発現した主な有害事象は、好中球減少症、下痢、悪心、末梢神経障害だった。

 重篤な有害事象が19人(36%)に認められた(肺障害、末梢感覚神経障害、末梢運動神経障害、発熱性好中球減少症、下痢)。治療終了から60日以内に7人が死亡したが、DCDS4501Aとは関連しないと判断された。

 治療中止が単剤群では43%、併用群は33%、治療遅延がそれぞれ38%、33%、減量が13%、0%だった。

 治療による末梢神経障害は単剤群で53%、グレード1/2が42%、グレード3/4が10%、併用群では83%に見られ、すべてグレード1/2であった。なお末梢神経障害は投与遅延や減量で管理でき、単剤群で28%、併用群で全員が回復した。末梢神経障害の発現までの期間中央値は107日、グレード2以上の発現までの期間中央値は178日だった。

 奏効率は単剤群で53%、併用群で100%だった。DLBCL患者における単剤群の奏効率は52%、併用群は100%、低悪性度NHL患者では単剤群で53%、併用群で100%であった。またリツキシマブ抵抗性のDLBCL患者では、単剤群の12人中6人で奏効した。リツキシマブ抵抗性の低悪性度NHL患者では、単剤群は4人中1人、併用群は3人中3人に奏効性が見られた。

 DLBCL患者(単剤群+併用群)のPFS中央値は151日、低悪性度NHL患者では264日だった。

 現在、再発・難治性DLBCL患者および濾胞性リンパ腫患者を対象に、DCDS4501A+リツキシマブと抗CD22抗体-薬物複合体(DCDT2980S、pinatuzumab vedotin)を比較するランダム化フェーズ2試験(ROMULUS)が進行している。