CD22陽性再発・難治性成人急性リンパ性白血病(ALL)患者に対し、Inotuzumab ozogamicin(InO;CMC-544)は、28日を1サイクルとして、1、8、15日目に1.8mg/m2/サイクルの用量で投与すると忍容性が良好であることが、フェーズ1試験から示された。12月7日から10日まで米国ニューオリンズで開催された第55回米国血液学会(ASH2013)で、米国Dana Farber Cancer InstituteのDaniel J. DeAngelo氏が発表した。

 DeAngelo氏らは、CD22陽性再発・難治性成人ALL患者に対し、InOの最適な用量と週単位の投与スケジュールを決定し、安全性・忍容性・薬物動態・予備的な有効性を評価することを目的として、非盲検で用量を探索するフェーズ1試験を実施した。

 治療は28日を1サイクルとして、InOを1、8、15日目に静脈内投与し、最大6サイクルまで、増悪、患者の拒否、忍容不能な毒性の発現まで継続した。適合するドナーがいる患者では、InOによる治療を1-2サイクル施行後に幹細胞移植(SCT)を行うことを可とした。

 同試験は2つのパートで構成された。パート1ではパート2の推奨量を決定するため、最初の2つのコホートは従来の3+3デザインで行い、その後のコホートの登録はMDACC Eff Tox V2.10ソフトウエアを用いて、Thall and Cookのadaptive dose-finding method(用量探索法)により、1サイクル目に発現した用量制限毒性(DLT)と有効性を考慮して決定することとした。

 パート2では、パート1の推奨量を拡大したコホートに投与し、InOの有効性と安全性を検討した。完全寛解(CR)は骨髄中の芽球が5%未満に減少し、末梢血に芽球を認めない状態で、骨髄全有核細胞(ANC)≧1000/μL、血小板>100000/μL、骨髄外病変を認めないこととした。不完全な完全寛解(Cri)は、CRでANCまたは血小板が回復していない状態とした。

 2013年9月20日までに37人が登録され、同試験の治療を受けた。InOは、1.2mg/m2/サイクルを3人、1.6mg/m2/サイクルを12人、1.8mg/m2/サイクルを9人に投与した。各用量群の年齢中央値はそれぞれ64歳、43歳、42歳、男性の割合は100%、92%、33%、ECOG PS 2の患者の割合はいずれも33%だった。最終治療に難治性だった患者は、それぞれ0%、42%、56%だった。CD22陽性芽球の割合の中央値はそれぞれ99.6%、98.7%、98.4%だった。

 投与開始からのサイクル数中央値は、1.2mg/m2/サイクルで4、1.6mg/m2/サイクルで2、1.8mg/m2/サイクルで3だった。有害事象による遅延はそれぞれ100%、42%、67%、有害事象による中止はそれぞれ33%、8%、22%だった。

 DLTは1人に発現し、グレード4のリパーゼ値上昇を1.8mg/m2/サイクルで投与したコホートの23歳の女性に認めた。パート2のInOの推奨量は1.8mg/m2/サイクルとされ、CRまたはCRiが得られた場合は減量も推奨された。

 全コホートの37人において、治療に関連する非血液毒性で多く報告されたのは、悪心(27%)、AST値上昇(24%)、疲労感(22%)だった。また、グレード3/4のガンマ・グルタミルトランスフェラーゼ値の上昇が19%で観察された。

 有効性については、37人中25人(68%)でCRまたはCRiが得られ、パート1では19人、パート2では6人だった。寛解までの期間の中央値は29日(範囲:20-85)だった。25人中、CRまたはCRiが20-30日目までに得られたのは16人(64%)、36-85日目までに得られたのは9人(36%)だった。25人中24人(96%)は微小残存病変(MRD)陰性となった。

 2013年9月の時点で、全コホートのOS中央値は280日となり、パート1のコホート(同344日)と比べてパート2のコホート(173日)で短かった。追跡期間中央値はそれぞれ377日と169日だった。

 現在、InOについては、再発・難治性ALL患者を対象として、セカンドラインとサルベージの治療を検討するフェーズ2試験、ファーストラインとセカンドラインの治療を検討するフェーズ3試験が進行中である。