高齢の初発多発性骨髄腫患者において、VMP療法(ボルテゾミブ、メルファラン、プレドニゾン)とRd療法(レナリドミド、デキサメタゾン)の逐次投与および交互投与はどちらも効果と忍容性があり、特に奏効率は交互投与のほうが優れていることが、多施設共同ランダム化フェーズ2試験GEM2010MAS65で明らかになった。スペインUniversity Hospital of SalamancaのMaria-Victoria Mateos氏らが、12月7日から10日まで米国ニューオリンズで開催された米国血液学会(ASH2013)で発表した。

 VMP療法とRd療法は高齢初発多発性骨髄腫患者に対し有効なレジメンであるが、より高い効果を得るため、VMP療法とRd療法による逐次投与および交互投与が検討された。なお交互投与では抵抗性の細胞を減らし、毒性も低減することが期待された。

 逐次投与ではVMP療法を9サイクル行い、その後、Rd療法を9サイクル行った。交互投与ではVMP療法1サイクルとRd療法1サイクルを交互に行い、18サイクルまで投与した。また患者の半分はVMP療法から、半分はRd療法から開始した。

 VMP療法では、1サイクル目は1サイクル6週間として、ボルテゾミブ1.3mg/m2を週2回投与した。2サイクル目以降は1サイクル4週間として、週1回投与した。併せてメルファラン9mg/m2とプレドニゾン60mg/m2を各サイクルの1-4日目に投与した。Rd療法では、1サイクル4週間としてレナリドミド25 mgを1-21日目に、デキサメタゾン40 mgを週1回投与した。

 試験には高齢(>65歳)の初発多発性骨髄腫患者231人が登録された。逐次投与群の年齢中央値は75歳、交互投与群は73歳で、75歳以上の患者がそれぞれ47%、39%を占めた。

 治療の結果、9サイクル後の奏効率は、逐次投与群(VMP療法後)では89%、交互投与群は93%だった。逐次投与群のsCR(厳密完全奏効)は5%、CRが21%、VGPRが30%で、交互投与群ではそれぞれ11%、30%、37%だった。この9サイクルで病勢が進行した患者が逐次投与群では4人、交互投与群ではいなかった。

 9サイクル後の有害事象は2群間に有意な違いはなかったが、グレード3/4の有害事象の発生数が逐次投与群では183、交互投与群は173だった。またグレード3/4の好中球減少症が逐次投与群18%、交互投与群26%、消化管毒性がそれぞれ7%、2%、末梢神経障害が5%、3%だった。

 ITT解析(治療サイクル中央値13サイクル)では、奏効率は逐次投与群79%、交互投与群94%であった。逐次投与群のsCRが12%、CRが27%、VGPRが21%、交互投与群ではそれぞれ22%、24%、23%だった。

 ITT解析でも有害事象は2群間に有意な違いはなかった。グレード3/4の有害事象の発生数は逐次投与群では198、交互投与群は212だった。グレード3/4の好中球減少症が逐次投与群14%、交互投与群24%、消化管毒性がそれぞれ6%、6%、末梢神経障害は6%、3%であった。

 フォローアップ期間中央値20カ月時点で、PFS割合が逐次投与群80%、交互投与群84%で、OS割合は逐次投与群88%、交互投与群92%だった。

 また年齢別では75歳未満の患者のsCR/CR割合は47%、75歳以上では37%、20カ月時点のPFS割合はそれぞれ88%、77%で、いずれも有意差はなかった。OS割合は94%、84%だった(p=0.004)。ISSステージ別(I/II、III)、t(4:14)などの染色体異常の有無でもsCR/CR割合、PFS割合、OS割合に有意な違いはなかった。このため予後不良リスクが高い患者でも併用療法の有効性は変わらないとした。