レナリドミドリツキシマブの併用(R2)によって、未治療および再発・難治性(R/R)低悪性度リンパ腫で高い完全寛解(CR)率を得られることがフェーズ2試験で示された。CR例では治療開始15日後に血清中のIFN-γ、GM-CSF、CXCL-10、IL-2が有意に増加しており、効果予測マーカーとなる可能性も示唆された。12月7日から10日まで米国ニューオリンズで開催された第55回米国血液学会で、米国UC Davis Cancer CenterのSamuel Yamshon氏が発表した。

 低悪性度非ホジキンリンパ腫(iNHL)は初期治療に反応するが、現在の治療では、再発や病勢進行のために、多くの患者は治癒に至らない。免疫調節薬レナリドミドは、R/Ri NHLに対して、単剤で殺腫瘍性および抗増殖活性を有している。リツキシマブによる抗体依存性細胞傷害を増強するとされ、機序の詳細は明らかになっていないものの、併用によって、それぞれ単剤で用いるよりも高い抗腫瘍活性を得られることが知られている。

 Yamshon氏らは、未治療およびR/Ri NHL患者におけるR2レジメンの臨床活性を検討した。導入療法として、レナリドミド(20mg/日)を、病勢進行または堪え難い毒性の発現まで、28日サイクルの1-21日に投与。リツキシマブは、375mg/m2をサイクル1の第15日と、その後、週1回投与で計4回投与した。維持療法は、21日サイクルのレナリドミド投与を、病勢進行または堪え難い毒性の発現まで続けた。

 コホート1(既治療)30例、コホート2(未治療)15例、計45例が登録され、有効性の評価が可能だったのは、コホート1の28例、コホート2の13例だった。コホート1ではCR/CRuが12例(44%)、PR8例(29%)、SD4例(15%)、PD3例(11例)で、ORRは74%。コホート2ではCR/CRuが8例(61%)、PR5例(39%)で、ORRは100%だった。

 コホート1の追跡期間中央値は43カ月で、反応期間中央値は15.4カ月、次の治療までの期間(TTNT)は37.4カ月だった。 6例が現在も治療継続中(それぞれ20、33、40、52、61、66サイクル)である。コホート2の追跡期間中央値は163カ月で、反応期間中央値は未達だった。リツキシマブ不応の13例でも。8例(61%、4CR/CRu)で反応が認められたという。

 有害事象の多くは血液毒性で、好中球減少がもっとも多く、コホート1では55%で、コホート2の38%よりも多かった。コホート1で、少なくとも5mg(1回)のレナリドミド減量を要した患者は69%にのぼった。また6例が有害事象によって治療を中止した。内訳は好中球減少、過粘稠度症候群、発赤、深部静脈血栓症、肺感染症、皮膚感染症だった。コホート2では40%が、少なくとも5mg(1回)のレナリドミド減量を要した。治療中断は2例で、発赤と感染によるものだった。

 これらの臨床データに加えて、今回、血清サイトカインおよび細胞機能の解析を行った。レナリドミドは、IL-2、IFN-γ、TNF-α分泌を誘発すること、NK細胞がGM-CSF、TNF-αおよび免疫ケモカイン動員を誘発することが報告されている。加えて、CD4、CD8細胞を同時に刺激すること、NK細胞とNKT細胞を増強することが、いずれもin vivoで示されている。これらの知見をもとに、IL-1、2、6、8、10、12、GM-CSF、INF-γ、TNF-α、CXCL-10/IP-10を、治療開始前、15日、30日、60日に測定し、反応性との関係を検討した。

 CRを達成した患者では、試験開始時と比較して、第15日においてIFN-γ(21.1pg/mL、652%)、GM-CSF(2.3 pg/mL、494%)、CXCL-10(5755 pg/mL、737%)、IL-2(3.5 pg/mL、242%)が有意に増加していた(すべてp<0.005)。CRが得られなかった患者では、これらのサイトカインの変化は限られているか、減少している場合もあった。サイトカインの大きな上昇が、CRと強く相関していた。

 Yamshon氏らは、細胞サブセットと反応性の関係についても検討し、CR例では第15日においてCD4/CD8 T細胞の活性化が増強されたが、有意差は認められなかった。また第15日においてNK細胞レベルが増加していたが、活性化NK細胞の割合は減少していた。CR例ではPD-1+T細胞も増加していた。今後、NK-T、CD4&CD8/PMA-INF-γ、Th1/Th2、Th17、Treg、CD45ROなど、他の細胞サブセットについても解析する予定だという。