ベンダムスチンを130mg/m2として1日1回、3日間投与するBFR療法(ベンダムスチン、フルダラビン、リツキシマブ)は、悪性リンパ腫に対する同種移植の骨髄非破壊的前処置として安全と考えられることが、 フェーズ2試験から示された。米国ニューオリンズで12月7日から10日まで開催された第55回米国血液学会で、米国University of Texas MD Anderson Cancer CenterのIssa F. Khouri氏が発表した。

 Khouri氏らは、BFR療法を検討したフェーズ1試験において、ベンダムスチンを70、90、110、130mg/m2の用量で移植前に3日間投与し、用量制限毒性(DLT)は発現しなかったことを報告している(Khouri, et al. ASH2011 抄録番号894)。今回、Khouri氏らは、拡大したフェーズ2試験の結果を報告した。

 同種移植の前処置として、BFR療法では、ベンダムスチン70-130mg/m2とフルダラビン30ng/m2を移植5日前から3日前まで3日間投与した。リツキシマブは375mg/m2を移植13日前に、1000mg/m2を移植6日前と移植後1、8日目に投与した。移植片対宿主病(GVHD)の予防に、テムシロリムスを移植後180日目まで、メトトレキサート5mg/m2を移植後1、3、6日目に投与した。HLA一致非血縁ドナーから移植を受ける場合は、メトトレキサートを移植後11日目にも投与し、チモグロブリン1mg/kgを移植2日前と1日前に投与した。

 BFR療法による同種移植の前処置を行う患者の適格基準は、再発、非ホジキンリンパ腫(NHL)/慢性リンパ性白血病(CLL)、臓器機能が維持されている、HLA適合ドナーがいる、18-70歳を満たすこととした。

 BFR療法を受けた患者56人が解析対象となり、年齢中央値は56歳(範囲:39-70)だった。このうち、マントル細胞リンパ腫(MCL)は16人、CLLは15人、濾胞性リンパ腫(FL)は13人、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は9人、末梢性T細胞性リンパ腫(PTCL)は3人だった。前治療のレジメン数中央値は3(範囲:1-7)で、7人(12%)は自家移植に失敗していた。

 登録時に27人(48%)が完全寛解(CR)/未確定完全寛解(CRu)、23人(41%)が部分寛解(PR)、6人(11%)が難治性だった。30人(54%)がHLA適合同胞から、26人(46%)が非血縁ドナーから移植を受けた。

 ベンダムスチンは、70mg/m2が2人、90mg/m2が3人、110mg/m2が3人、130mg/m2が48人に投与された。

 生着について、CD34陽性細胞数の中央値は5.58×106/kgとなった。移植から中央値で6日(範囲:0-16)後に好中球数が0.5×109/L超に回復した。G-CSF(顆粒球コロニー刺激因子)の投与を要した日数の中央値は1.5日(範囲:0-8)で、13人(23%)では投与が不要だった。また45人(87%)は血小板輸血が不要で、残る7人では血小板数は中央値で11日後(範囲:10-19)に20×109/L超に回復した。

 全例でドナー細胞が生着した。30日目までのドナーの骨髄細胞およびT細胞はそれぞれ85%と97%となり、いずれも90日目までに100%となった。

 急性GVHDのグレード2-4、および長期の慢性GVHDは、それぞれ7人(12.5%)と8人(14%)で認めた。1年時の治療関連死は9%で、6人が死亡し、2人は増悪、2人は感染症、2人はGVHDの合併症が原因だった。

 組織型による全生存期間(OS)、無イベント生存期間(EFS)に有意差はなかった(それぞれp=0.635、p=0.747)。ドナーのタイプによるOS、グレード2-4のGVHDにも有意差はなかった(それぞれp=0.61、p=0.27)。

 ASH2013の別の発表でKhouri氏らは、CLLに対する同種造血幹細胞移植(AlloSCT)から2年時に増悪するリスクは、FCR療法(フルダラビン、シクロホスファミド、リツキシマブ)と比べてBFR療法で有意に低いことも報告している(p=0.04)。

 Khouri氏は「BFR療法により、同胞と非血縁ドナーのどちらの細胞も、最小限の骨髄抑制で生着した。このレジメンは外来の同種移植の基盤として使用される可能性がある」と結論した。