腫瘍量の多い濾胞性リンパ腫に対して、R-CHOPとレナリドミド併用(R2-CHOP)による導入療法を行い、その後にリツキシマブで維持療法を行うことによって、安全に高い完全寛解率を達成できることがわかった。多施設共同オープンラベルフェーズ2試験(NTC01393756)で示されたもので、12月7日から10日まで米国ニューオリンズで開催されている第55回米国血液学会で、フランスCentre Henri BecquerelのHerve Tilly氏が発表した。

 レナリドミドは単剤で、再発・難治性の低悪性度リンパ腫における有効性が確認されている。前臨床モデルで、リツキシマブとのシナジー効果が報告されていたが、最近、臨床でも、再発、未治療にかかわらず、濾胞性リンパ腫(FL)において、リツキシマブとの併用による高い奏効率が報告された。また最近のフェーズ1試験で、中悪性度または低悪性度B細胞リンパ腫に対する初期治療として、21日サイクルのR-CHOP療法とレナリドミド(第1-14日)併用療法の安全性が確認され、推奨用量は25mgとされている。

 本試験の目的は、腫瘍量の多いFLにおけるR2-CHOP療法の効果を明らかにすることで、主要エンドポイントは1999 IWG-NHLによる完全寛解(CR/CRu)率である。

 主な登録基準は、WHOのグレード1、2または3a、GELF基準で巨大腫瘤を有する免疫療法および化学療法歴のないFL、年齢18-70歳、WHO PS 0-2。6サイクルのR2-CHOP(R-CHOP 3週毎+レナリドミド25mg第1-14日経口投与)による導入療法後、リツキシマブを2回投与。予防投与として、ペグフィルグラスチム(6mg第4日)とアスピリン(100mg毎日経口)を投与した。導入療法で効果が得られた患者に対しては、維持療法として8週ごとに2年間リツキシマブを投与した。

 2010年12月から2012年1月までに、16施設から80例が登録された。年齢中央値57(29-71)歳、50%が男性で、93%がAnn ArborのステージIII-IV、28%にB症状が認められ、69%がECOG PS 0、25%が腫瘤>10cm、53%が骨髄転移、40%がLDH値上昇、63%がFLIPI(濾胞性リンパ腫国際予後因子)3-5だった。

 導入レジメンを完了し得たのは62例(85%)で、R2-CHOPの間隔の中央値は21(19-53)日。40%が最低1回レナリドミドの減量を経験したほか、26%が少なくとも1サイクルで3日以上、17%が少なくとも1サイクルで7日以上の投与延期を経験した。

 血液学的毒性は、グレード4の好中球減少が65%、発熱性好中球減少が7%で、死亡例はなかった。サイクル5、6では血小板減少の頻度が多い傾向が認められた。治療中または追跡期間中に血栓症が5イベント生じたが、レナリドミド中断を余儀なくされたのは1例のみだった。また36%にグレード1/2の感覚神経障害、36%に皮膚障害(全グレード)を認めた。

 治療終了時における効果は、CR 35例、CRu 24例、PR 16例、SD 1例、PD2例、評価せず2例で、完全寛解(CR+CRu)率は74%、奏効率(CR+CRu+PR)は94%だった。追跡期間中央値13カ月において、生存データについては評価時期尚早であった。

 Tilly氏らは今回の成績について、既存の2試験におけるR-CHOP療法との効果比較も行った。ひとつはPRIMA試験で、年齢(60歳以上の患者42例)、性別(男性40例女性40例)FLIP3-5(50例)をマッチさせた80例で比較すると、導入療法終了時の完全寛解率(1999 IWG-NHL)は、PRIMA試験のR-CHOPで65%だったのに対して、本試験のR2-CHOPは74%だった。

 もうひとつはPET-FL試験で、年齢(60歳以上の患者39例)、性別(男性37例女性40例)FLIP3-5(47例)をマッチさせた77例で比較すると、導入療法終了時のPETで病変なし(Deauville criteria)は、PET-FL試験のR-CHOP74%に対して、本試験のR2-CHOPは83%だった。

 Tilly氏はさらに、リツキシマブ+ レナリドミド(R2)のFLに対する1次治療としての効果が、72-95%と報告されていることに触れ、「R2-CHOP療法は、忍容性良好で、腫瘍量の多いFLにおいて高いCR率を達成可能であることが示された。現在、同様の患者集団を対象とする1次治療としてのR2を評価する試験が進行中で、R2-CHOP療法の将来は、その成績次第だろう」との考えを示した。