再発難治多発性骨髄腫に対し、ヒートショックプロテイン90(Hsp90)阻害剤KW-2478とボルテゾミブの併用療法は忍容性が高く、有効性も認められることが、フェーズ1/2試験で明らかになった。英国Saint Bartholomew’s HospitalのJamie Cavenagh氏らが、12月7日から10日まで米国ニューオーリンズで開催されている米国血液学会(ASH2013)で発表した。

 対象は、3回以下の治療歴があり、前治療に不応もしくは再発した多発性骨髄腫患者。なおボルテゾミブ治療歴がある患者では、ボルテゾミブ抵抗性ではなかった。

 同試験のフェーズ1試験部分は、3+3デザインの段階的増量試験として行われた。KW-2478とボルテゾミブは1サイクルを21日として、1、4、8、11日目に投与された。

 フェーズ1試験部分には15人が登録した。その結果、KW-2478を175mg/m2、ボルテゾミブは1.3mg/m2を投与したコホートの患者1人に、用量制限毒性(DLT)が認められた(グレード3の失神性めまい)。そのためKW-2478は175mg/m2、ボルテゾミブは1.3mg/m2がフェーズ2試験の推奨用量と決定された。

 フェーズ2試験部分では、最初の27人で11人以上に効果が見られた場合は、50人を追加することとなっていた。最終的に80人が登録し、推奨用量の投与を受けたのは計86人だった。

 患者は全体で95人、年齢中央値は64歳、男性が57%を占めた。KW-2478の治療サイクル中央値は4回(1-17回)であった。

 主な有害事象は、下痢(74%)、悪心(61%)、疲労感(55%)、便秘(46%)、嘔吐(40%)、末梢性神経障害(30%)だった。推奨用量の投与を受けた患者において、グレード3の有害事象は54.7%、グレード4が14.0%に認められ、治療関連の重篤な有害事象(SAE)は17.4%に見られた。主なグレード3以上の有害事象は、推奨用量の投与を受けた患者で、好中球減少症8.13%、下痢、疲労感が各6.98%、血小板減少症、悪心が各5.81%であった。この結果からKW-2478とボルテゾミブの併用療法は優れた忍容性があり、有害事象の多くはボルテゾミブ単剤で報告されたものであり、新たな有害事象はなかったとした。
 
 推奨用量の投与を受けた患者のうち79人において、International Myeloma Working Group(IMWG)規準での効果判定が行われた。完全奏効が3.8%、最良部分奏効(VGPR)が12.7%、部分奏効が21.5%で、奏効率は38.0%、病勢制御率は50.6%となった。またボルテゾミブ治療歴のなかった患者55人の奏効率は49%だった。

 推奨用量の投与を受けた患者のPFS中央値は29.1週(95%信頼区間:23.3-33.1)、奏効期間中央値は28.6週(同:24.0-42.9)だった。またボルテゾミブ治療歴のなかった患者のPFS中央値は30.6週(95%信頼区間:25.6-44.6)、ボルテゾミブ治療歴のあった患者では19.3週(同:9.1-26.4)となった。