新規診断多発性骨髄腫(MM)にCarfilzomib、レナリドミド、デキサメタゾンの3剤併用(CRd)療法が高い効果を発揮する可能性が明らかになった。フェーズ2試験の途中の解析結果で示されたもの。12月8日から12日にアトランタで開催された米国血液学会(ASH2012)で、米国立がん研究所(NCI)のNeha Korde氏によって発表された。

 フェーズ2試験は18歳以上の新規診断MM患者を対象に実施されている。28日を1サイクルとして、Carfilzomibを1日目、2日目、8日目、9日目、15日目、16日目に36mg/m2(1サイクル目の1日目と2日目は20mg/m2)、レナリドミドを1日目から21日目まで1日あたり25mg、デキサメタゾンを1日目、2日目、8日目、9日目、16日目、22日目、23日目に20mg投与する。全体で8サイクルの予定で、5サイクル以後はデキサメタゾンの量を10mgに減量する。70歳から75歳の患者の幹細胞採取は4サイクル以降に行う。8サイクル後は病勢安定(SD)以上が得られていれば、レナリドミドのみを10mgに減らして12サイクル行うこととした。

 主要評価項目はグレード3以上の神経障害。副次評価項目は、相関性項目が遺伝子発現プロファイル、バイオマーカー、プロテアソーム、フローサイトメトリー、PCR、FDG、PET-CTで、臨床的な項目は奏効率、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、奏効期間(DOR)だった。

 相関性項目のための骨髄穿刺はベースライン、2日目、8サイクル終了時点、1年後に行い、遺伝子発現プロファイル、バイオマーカー、プロテアソーム、PCR、微小環境、バイオマーカーの解析に利用する。血液、尿はベースラインと1サイクル目の8日目と15日目、その後は各サイクルの1日目に採取した。

 試験は2段階に分けて行われ、ステージ1で最初の20人で4人以上のグレード3以上の神経障害が出れば中止、出なければステージ2として25人追加して、合計45人とする計画だ。

 2012年12月までに28人の患者が登録され、2サイクルが完了し、評価可能なのは20人だった。患者の年齢中央値は60歳(42-83)。男性が11人(55%)、IsotypeはIgG型11人(55%)、IgA型5人(25%)、κ4人(20%)、細胞遺伝学的には、Hyperdiploidが18人中4人、Del 13 が1人、13人がNormal、FISH解析はRB1 deletion(13q14)が16人中10人、7q31/7cenが7人、IGH(14q32)が4人、P53(17P13.1)が5人だった。CRd-Rを受けたサイクルの中央値は7(2-15)、CRdの8サイクルを完了したのが8人だった。

 最初の20人でグレード3以上の神経障害を発症した患者はなく、ステージ2が開始されたところである。効果は、奏効率が2サイクル時点(20人)で95%、8サイクル時点(8人)で87.5%、VGPR以上が2サイクル時点(20人)で50%、8サイクル時点で87.5%、nCR/sCRが2サイクル時点25%、8サイクル時点で75%だった。最良奏効率は95%で、nCR/sCRが75%だった。

 sCRになるまでの時間の中央値は4.5サイクル(2-7)だった。7人はレナリドミドの維持療法を現在も受けている。PDとなった患者は1人だけだった。

 10人のnCR/sCR患者ではフローサイトメトリーによる検査で微小残存病変(MRD)は陰性だった。PET-CTで6人の患者の異常な平均SUV取り込みは、CRd療法で49.3%減少した。Califilzomibの投与により24時間後にMM細胞のプロテアソーム活性は80%阻害されていた。

 グレード3/4の非血液毒性で多かったのは、LFT上昇が4人、倦怠感、皮疹/掻痒が3人ずつだった。血液毒性で多かったのはリンパ球減少症で12人だった。