再発・治療抵抗性のマントル細胞リンパ腫(MCL)患者に対し、ベンダムスチンリツキシマブの併用療法(BR療法)は高い奏効率と良好な予後を示したことが、米国で実施された多施設共同第2相試験の結果として報告された。12月8日から11日まで米国アトランタで開催された第54回米国血液学会で、米国Roswell Park Cancer InstituteのMyron S. Czuczman氏が発表した。

 MCLは中等度アグレッシブタイプの非ホジキンリンパ腫(NHL)で、IV期で見つかることが多い。標準治療は確立されておらず、化学療法が奏効しても治癒はまれで、生存期間中央値は3-5年とされる。

 Czuczman氏らは、再発・治療抵抗性のCD20陽性B細胞性MCL(nonblastoid)で、前治療の化学療法数が3レジメン以下の患者を対象として、BR療法の有効性と忍容性を検討した。

 同試験は、多施設共同、単群の第2相試験で、ベンダムスチン90mg/m2を1日目と2日目に、リツキシマブ375mg/m2を1日目にそれぞれ投与して28日を1サイクルとし、6サイクルまで投与した。また進行(PD)を認めずに完全奏効(CR)が得られていない患者では8サイクルまで投与することとした。

 主な有効性の評価は2008年International Working Groupクライテリアによる奏効率で行い、3サイクルと6サイクル終了後に評価した。副次的な評価項目は、無増悪生存期間(PFS)、奏効期間(DOR)、全生存期間(OS)、ベースラインと治療終了時に撮影したFDG-PETの陽性から陰性への変換率とした。今後4カ月毎に5年間のフォローアップを予定している。

 47人が登録され、このうち45人(年齢中央値71歳[48-88])、男性71%)が1回以上プロトコール治療を受け、安全性評価が可能だった。再発の患者が49%、治療抵抗性が51%で、IV期が82%を占め、マントル細胞リンパ腫国際予後指標(MIPI)の3点以下が49%、4-5点が27%、5点以上が13%だった。前治療として45人(100%)がリツキシマブ療法を、44人(99%)がアルキル化剤の投与を受け、直近のリツキシマブ療法に対する奏効率はCR40%、部分奏効(PR)18%だった。45人中7人が早期に試験治療を中止し、内訳は2、3サイクル目が各2人、1、5、7サイクル目が各1人だった。2人は試験への同意を撤回、2人は有害事象(1人は血小板減少と背部痛、1人はグレード5の心筋梗塞、肺炎、呼吸不全)により治療を中止、3人はPDにより治療を中止した。

 治療サイクル数の中央値は6だった。CRは17人(38%)、PRは20人(44%)で得られ、奏効率は82%(90%信頼区間:70.2-90.8)となった。

 FDG-PETの画像は32人で得られ、この患者ではCRが24人(75%)、PRが7人(22%)で、FDG-PET評価による奏効率は97%だった。

 奏効率をサブグループでみると、治療抵抗性MCLと比べ再発MCLの患者で高く、それぞれ74%と91%、CRもそれぞれ17%と59%だった。アルキル化剤前治療歴のある患者とリツキシマブ前治療歴のある患者との奏効率は同じで82%、CRもほぼ同じ(36%と38%)だった。直近のリツキシマブ療法によるCRとPRの患者を比べると、奏効率はそれぞれ94%と88%、CRは61%と25%だった。

 また、MIPIで3点以下の患者、4-5点の患者、5点以上の患者の奏効率はそれぞれ91%、92%、44%、CRはそれぞれ55%、33%、11%だった。
 
 DOR中央値は14.5カ月(範囲;11.3カ月-未到達)、PFS中央値は16.4カ月(範囲;12カ月-未到達)、1年無増悪生存率は62%だった。3年全生存率は未到達である。

 11人(24%)でベンダムスチンの減量を要したが、リツキシマブの減量を要した患者はいなかった。24人で1回以上の投与期間延期を要し、14日以内の延期が62%、14-28日以内が21%、28日以上が17% だった。減量または投与期間延期の主な理由は、好中球減少(11人)と血小板減少(8人)だった。

 安全性評価対象の45人中、41人(91%)で1件以上の有害事象が報告された。主なグレード3または4の血液毒性は、リンパ球減少(治療効果)の89%で、白血球減少と好中球減少の44%がこれに次いだ。主なグレード3または4の非血液毒性は、低カリウム血症、筋力低下、低血圧、肺炎がそれぞれ7%に発現した。グレード3または4の感染症は、デバイスに関連する感染と肺炎がそれぞれ2人(4%)だった。

 17人に重篤な有害事象が発現し、2人以上に認められたのは肺炎(3人)、錯乱状態(2人)、胸水(2人)で、いずれの事象もベンダムスチンとは関連しないと考えられた。また注射関連反応の発現は4人(9%)と低かった。造血因子製剤の投与は22人、血液製剤の投与は9人だった。

 本試験の結果、前治療化学療法数3レジメン以下のMCLに対するBR療法の全奏効率は82%で、特に再発患者に対するCRが高く、DOR中央値は1.2年、1年PFSは62%を示し、かつ忍容性が認められた―と結語した。