18-60歳の初発の末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)を対象に、CHOP-14療法に抗CD52抗体のAlemtuzumabを上乗せした際の安全性と有効性をCHOP-14療法単独群と比較した結果、安全性プロファイルは両群で同等で、試験は継続されることが報告された。フェーズ3試験ACT-1の中間解析結果について、デンマークAarhus University Hospital のFrancesco d'Amore氏が、米国アトランタで12月8日から開催されている第54回米国血液学会(ASH2012)で発表した。

 ACT Trialは、新規診断の末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)を対象に、CHOP-14療法(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾロン)にAlemtuzumabを上乗せした際の安全性と有効性について検討した国際共同のフェーズ3試験。このうち、ACT-1は、18-60歳の若年患者、ACT-2は60歳超の高齢患者を対象にしている。ACT-1には110人、ACT-2には98人の合計208人が登録された。今回はACT-1に登録された患者のうち最初に登録された68人を対象に、安全性と有効性について、最初の中間解析を行った。

 ACT Trialでは、試験中に60歳以上の患者2例で全身性真菌感染症が見られたことから、プロトコルを変更している。変更前のプロトコルにおけるAlemtuzumab上乗せ群では、AlemtuzumabをCHOP-14療法1-6コースのday1,2に30mg投与した。60歳未満の患者に対しては両群ともに自己末梢血造血幹細胞移植を実施した。一方、プロトコル変更後のAlemtuzumab上乗せ群では、Alemtuzumab をCHOP-14療法1-4コースのday1に30mg、5-6コースではday1,2に30mg投与した。60歳未満の患者では、CHOP-14療法群ともに大量化学療法を実施した。

 追跡期間中央値は15カ月。解析対象となったのは63人で、CHOP-14療法群が31人、Alemtuzumab上乗せ群が32人。Alemtuzumab群のうち、プロトコル変更前に試験開始したのは4人、プロトコル変更後に試験開始となったのは28人だった。

 患者背景に差はなく、年齢中央値は50-53歳、ステージIIIまたはIVは29〜31人、巨大腫瘤病変を持つ患者はそれぞれ4人、サブタイプ分類を見ると、PTCL-NOSが51%、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫は25%を占めた。

 プロトコル変更前の重篤な有害事象発現率は、CHOP-14療法群が0.67%、Alemtuzumab上乗せ群が3.25%だったが、プロトコル変更後はそれぞれ0.46%、0.86%となり、発現率は減少した。

 安全性では、Alemtuzumab上乗せ群においてグレード3以上の白血球減少症の発症率が最も高く、CHOP-14療法群の24.0%に対し、69.0%だった。また、Alemtuzumab上乗せ群ではグレード3以上のウイルス性感染症が42.9%となり、CHOP-14療法群の25.0%よりも高かった。一方、CHOP-14療法群では細菌性感染症が58.3%で、Alemtuzumab上乗せ群の38.1%よりも高かった。貧血は、Alemtuzumab上乗せ群で31.2%、CHOP-14療法群で19.4%だった。

 両群をまとめた全体の奏効率は67%で、完全寛解(CR)または不確定完全寛解(CRu)は61%、部分寛解(PR)は6%、安定(SD)は5%、病勢進行(PD)は25%だった。また、全体の1年無イベント生存期間(EFS)率は55%、1年無増悪生存(PFS)率は54%、1年全生存(OS)率は78%だった。

 これらの結果からFrancesco d'Amore氏は、「今回の中間解析結果から、安全性プロファイルは標準療法のCHOP-14療法群とAlemtuzumab上乗せ群間でほぼ同等で、試験継続に至った。最終解析は2015年に実施する予定だ」と語った。また、NLG-T-01とACT-1、ACT-2のメタ解析を実施予定であるとした。