免疫調整剤であるレナリドミドが日本人の進行成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)に有効な可能性が明らかとなった。フェーズ1試験で、骨髄腫と同じ用量まで忍容性が確認され、抗腫瘍効果も認められた。今後ATLに絞ったフェーズ2試験が行われるという。12月8日から12日にアトランタで開催されている米国血液学会(ASH2012)で、国立病院機構九州がんセンターの鵜池直邦氏によって発表された。

 フェーズ1試験は多施設で、日本人の進行ATL患者および末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)患者を対象に用量増多試験で実施された。コホート1は1日あたり25mgのレナリドミドを28日を1サイクルとして21日間投与した。コホート2は1日あたり25mgのレナリドミドを28日を1サイクルとして連日投与した。コホート3は1日あたり35mgのレナリドミドを28日を1サイクルとして連日投与した。適格条件は20歳以上、リンパ腫の治療を1剤以上受け、病勢安定(SD)以上が得られたが、再発、進行した患者などとした。

 2010年7月から2012年6月までに13人(ATLが9人、PTCLが4人)が登録された。年齢中央値は64歳(32-74)で、前治療数中央値は1(1-11)。コホート1には3人、コホート2には6人、コホート3には4人が登録された。

 多く見られたグレード3/4の副作用は好中球減少症(8人)とリンパ球減少症(7人)だった。斑点状丘疹が9人の患者で発現し、3人はグレード3だった。用量制限毒性はコホート1では認められなかった。コホート2では1人、血小板減少症が発現した。コホート3では2人で発現した。血小板減少症とグレード3の倦怠感が出た患者とグレード3のQTc間隔延長が、心臓病の既往がありフルコナゾールを同時に投与した患者で起こり、またベースライン時にグレード1のQTc延長を起こした。

 これらの結果、最大耐用量はレナリドミド1日あたり25mgの連日投与(1サイクル28日)となった。

 抗腫瘍効果は9人中3人のATL患者で部分寛解(PR)が認められ、2人は血液学的完全寛解(CR)、1人では皮膚病変が消失した。

 薬物動態は骨髄腫の場合と同様だった。

 鵜池氏は「将来的には他の薬剤と併用されることになるだろう」と語った。