スペインの研究グループPETHEMAによるフェーズ4のdose-adjusted(DA)-EPOCH-R試験から、DA-EPOCH-R療法(エトポシド、ビンクリスチン、シクロホスファミド、ドキソルビシン、プレドニゾン、リツキシマブ)は、高リスクのびまん性大細胞性B細胞性リンパ腫(DLBCL)で治療歴がない患者において有望な転帰を示し、毒性も受容可能な範囲であることが示された。成果は、12月10日から13日まで米国サンディエゴで開催された第53回米国血液学会(ASH2011)で、スペインHospital Universitari Vall d’HebronのNoelia Purroy氏が発表した。

 B細胞性のリンパ腫に対するDA-EPOCH療法は、初期治療で良好な完全寛解率(CR)と5年の無増悪生存率(PFS)が示されている。またリツキシマブとDA-EPOCH療法の併用も有望との報告がある。
 
 前向き、多施設共同、フェーズ4のDA-EPOCH-R試験の主要評価項目は、高リスクのB細胞性のリンパ腫で治療歴がない患者におけるPFS、副次的な評価項目は、全生存率(OS)、完全寛解(CR)、毒性の評価である。

 年齢調整国際予後指標(aaIPI)が1以上またはIPIが2以上、II〜IV期で、治療歴がない患者を対象に、DA-EPOCH-R療法を3サイクル行った。不変、進行した患者を対象から除外し、完全寛解(CR)または部分寛解(PR)となった患者にさらに3サイクル行った。開始時の用量として、エトポシド50mg/m2/日、ドキソルビシン10mg/m2/日、ビンクリスチン0.4mg/m2を1から4日目に、リツキシマブ375mg/m2を1日目に、シクロホスファミド750mg/m2を5日目に、プレドニゾン60mg/m2/日を1から5日目に投与した。

 DA-EPOCH-R療法の用量の調整は、サイクル終了から10から15日後に好中球絶対数(ANC)と血小板数を測定し、ANC≧0.5×109/Lの場合、エトポシド、ドキソルビシン、シクロホスファミドを後半のサイクルの前に20%増量した。ANC<0.5×109/Lが4日間以上持続、血小板数<25×109、発熱性の好中球減少の場合は、これらの3剤を20%減量した。

 全例に顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)を投与した。残存病変を認める場合は放射線療法を追加した。追跡は3カ月ごとに2年間、その後6カ月ごとに3年間行った。

 81人(年齢中央値60歳、男性48.1%)が登録された。Ann Arbor分類のIII〜IV期の患者が91.1%だった。中高リスク、高リスクの患者は、IPIで84%、aaIPIで92.5%となった。疾患の内訳は、DLBCLが68人(84%)、原発性縦隔大細胞型B細胞性リンパ腫 (PMLBL:Primary mediastinal large B cell lymphoma)が6人(7.2%)、グレード3の濾胞性リンパ腫が7人(8.4%)だった。

 相対的用量(relative dose)の中央値はレベル1(100%)〜レベル6(240%)の中のレベル3(144%)、投与サイクルの中央値は6だった。

 完全寛解または不確定完全寛解は65人で得られ、CRは80.2%となった。IPIが3〜5の患者では75%だった。
 
 5年のPFSは62%となり、他の高用量のレジメンと同等の有効性が認められた。OSは67%、無再発生存率(DFS)は72.2%となった。

 毒性について、グレード3以上の貧血は患者の84%、血小板減少は71.6%に発現した。発熱性の好中球減少は45.7%に発現した。グレード3以上の粘膜炎は11.1%、神経毒性は2.5%に発現した。

 Purroy氏は、「高リスクのDLBCL患者を対象とする無作為化試験において、R-CHOP療法とDA-EPOCH療法を比較し検証する必要がある」と話した。