抗CD22抗体にカリケアミシンを結合させたinotuzumab ozogamicin(CMC-544)とR-CVP(リツキシマブ、シクロホスファミド、ビンクリスチン、プレドニゾン)の併用が、再発・難治性のCD22陽性B細胞非ホジキンリンパ腫に有効な可能性が明らかとなった。日本を含む世界で行われているフェーズ1試験の途中の解析で、高い抗腫瘍効果が確認された。成果は12月10日から13日にサンディエゴで開催された米国血液学会(ASH)で、名古屋第二赤十字病院血液・腫瘍内科部長の小椋美知則氏によって発表された。

 フェーズ1試験は3段階に分けられている。第一段階は、3+3方式による最大耐量(MTD)を決定するための試験。21日を1サイクルとして、最長6サイクルまで投与された。用量レベル1はinotuzumab ozogamicinを2日目に0.8mg/m2、リツキシマブを1日目に375mg/m2、シクロホスファミドを1日目に375mgm2、ビンクリスチンを1日目に1.4mg/m2、プレドニゾンを1日目から5日目まで40mg/m2とした。用量レベル2はシクロホスファミドの量を550mg/m2に、用量レベル3はシクロホスファミドの量を750mg/m2に増量した。用量レベル4はinotuzumab ozogamicinを1.3mg/m2に増量した。

 用量レベル1、2は3人ずつ登録され、用量制限毒性(DLT)はなかった。用量レベル3で6人中1件のDLT(7日後には回復したグレード4の好中球減少症)が発現した。用量レベル4で、3人中2人で用量制限毒性が発現したため、レベル4は4人で終了し、レベル3がMTDとなった。

 第二段階として、レベル3に10人を追加して安全性、認容性を評価した。追加の10人のうち2人だけがDLTを経験、33%未満だったため認容性があると判断された。

 第3段階(現在進行中)は、レベル3で人数を増やして、安全性と効果の評価を行っている。レベル3には今まで全体で18人登録されている。

 試験に今まで登録された28人の年齢中央値は61.5歳(42-77)。男性が18人を占めた。アジア人が18人、白色人種が10人だった。患者は濾胞性リンパ腫が19人、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫が4人、マントル細胞リンパ腫が3人、SLL(小リンパ球性リンパ腫)が1人。ステージIII/IVが19人だった。

 評価可能だった患者の最良効果は、レベル1(3人)で完全奏効(CR)が2人、部分奏効(PR)が1人、レベル2(3人)でCRが1人、PRが2人、レベル3(12人)でCRが1人、PRが10人、レベル4(3人)でCRが1人。全体ではCRが5人、PRが13人で奏効率は86%だった。濾胞性リンパ腫患者は全員がCR(5人)かPR(10人)となった。

 薬剤関連副作用で多かったのは、血液学的異常、肝機能検査異常、胃腸毒性、倦怠感だった。多く見られたグレード3/4の薬剤関連副作用は、血液学的異常(全体で好中球減少症が71%、リンパ球減少症が54%など)、肝機能検査異常(ALT上昇が11%、AST上昇が7%)だった。