低悪性度再発非ホジキンリンパ腫(NHL)に対し、完全ヒト化抗CD20モノクローナル抗体製剤Obinutuzumab(GA101)はリツキシマブよりも奏効率が高く、注射関連反応と咳を除けばリツキシマブとGA101で忍容性に違いはないことが、無作為化フェーズ2試験(GAUSS)の予備解析で明らかになった。これはGA101とリツキシマブを1対1で比較した最初の試験。カナダBritish Columbia Cancer AgencyのLaurie H. Sehn氏らが、12月10日から13日に米国サンディエゴで開催された米国血液学会(ASH2011)で発表した。

 対象は、再発CD20陽性低悪性度(indolent)B細胞NHL患者。前治療で6カ月以上のリツキシマブを含むレジメンによってCR、CRu、PRが得られていた患者も含まれる。

 患者を2群に分け、第1日、第8日、第15日、第22日に、GA101 を1000 mgもしくはリツキシマブ 375mg/m2を投与し、これを4サイクル行った。また導入療法で病勢進行のない患者は同じ用量で2カ月おきに2年間までGA101 もしくはリツキシマブを投与継続した。

 主要評価項目は濾胞性リンパ腫患者における奏効率(ORR)、副次評価項目は導入療法におけるCR/CRuの割合、導入療法およびメンテナンス療法時の最良奏効率、無増悪生存(PFS)、無病生存(EFS)、安全性などとした。

 175人が登録し、このうち濾胞性リンパ腫が149人、非濾胞性リンパ腫(辺縁帯リンパ腫、SLL、ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症など)が26人だった。前治療レジメン数は2群とも中央値が2レジメン(GA101群は1-7レジメン、リツキシマブ群は1-6レジメン)で、99%の患者が前治療としてリツキシマブ治療を受けていた。

 2011年9月1日までのデータが解析された。観察期間中央値は15カ月。リツキシマブ群75人、GA101群74人のうち、導入療法を完遂したのは各70人、メンテナンス療法はそれぞれ63人、62人で開始された。

 まず導入療法終了時点で、濾胞性リンパ腫患者の治験担当医師によるORRは、GA101群で44.6%(74人中33人)、リツキシマブ群は 33.3%(75人中25人)で、奏効率の差は11.3%(95%信頼区間:−5.1-27.6、p=0.08)。GA101群のCR/CRu率は12.2%、リツキシマブ群は5.3%であった。

 同様に中央審査判定(IRF)では、GA101群のORRは44.6 %(33人)、リツキシマブ群は26.7%(20人)で、その差は17.9%(95%信頼区間:2-33.8、p=0.01)。GA101群のCR/CRu率は5.4%、リツキシマブ群は4%であった。

 また濾胞性リンパ腫における最良奏効は、治験担当医師によるORRが、GA101群で66.2%、リツキシマブ群は 64%であり、IRFによるORRはGA101群で60.8%、リツキシマブ群は 46.7%だった。

 非濾胞性リンパ腫患者においては、導入療法終了時で、治験担当医師によるORRが、GA101群で43%、リツキシマブ群は17%であり、IRFによるORRはGA101群で43%、リツキシマブ群は0%だった。最良奏効は、治験担当医師によるORRが、GA101群で57%、リツキシマブ群は25%であり、IRFによるORRはGA101群で43%、リツキシマブ群は17%だった。

 濾胞性リンパ腫において、治験担当医師によるPFSは2群間に有意な違いがなかった(ハザード比は1.1、95%信頼区間:0.6-1.8)。

 安全性については全患者で解析された。有害事象による死亡がリツキシマブ群では2人、有害事象による治療中止がリツキシマブ群は9人、GA101群は7人。重篤な有害事象(SAE)は、両群とも14%(12人)だった。

 導入療法において、グレード3/4の有害事象は、リツキシマブ群が13%、GA101群が15%であり、このうち注射関連反応がそれぞれ4%、10%だった。またリツキシマブ群ではグレード3/4の感染症が4%、好中球減少が1%の患者で認められた。

 メンテナンス療法においては、グレード3/4の有害事象は、リツキシマブ群が12%、GA101群が13%であり、このうち好中球減少がそれぞれ4%、3%だった。またGA101群ではグレード3/4の感染症が3%だった。

 なお全グレードで注射関連反応がリツキシマブ群は51%だが、GA101群は74%と多かった。そのほか主な有害事象(全グレード)は、疲労感がリツキシマブ群で20%、GA101群で25%、咳がそれぞれ6%、21%、背部痛が2%、8%、食欲不振が3%、9%だった。