治療歴の無い低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫(NHL)患者に抗CD20完全ヒト抗体製剤オファツムマブベンダムスチンと併用したフェーズ2試験で、治療を受けた患者の全奏効率は98%になった。結果は、米Texas大学MD Anderson癌センターのNathan H. Fowler氏によりASH2011で12月12日に報告された。

 これまで、抗CD20抗体製剤とベンダムスチンをB細胞性NHL患者に併用した場合の有効性と忍容性は高いとの報告はあった。

 新たな抗CD20抗体であるオファツムマブは、強力な補体依存性細胞障害活性(CDC)と抗体依存性細胞障害活性(ADCC)を持つ。すでに、単剤でも他剤と併用でも、低悪性度B細胞性NHLに有効で安全であることは示されていた。

 しかし、ベンダムスチンとオファツムマブを併用した場合の有効性と安全性を調べた研究は無かったため、これら2剤を第一選択としてCD20陽性の低悪性度B細胞性NHLの患者に併用するシングルアームの多施設フェーズ2試験を実施した。

 グレード1-3aの濾胞性リンパ腫(FL)、辺縁帯リンパ腫(MZL)、リンパ形質細胞性リンパ腫(LPL)で、治療歴は無く、あらかじめ設定した治療必要性の基準を満たし、造血機能は適切に維持されている、病期がステージII-IV以上、1.5cmを超える腫瘤が存在する患者を登録した。小細胞リンパ腫(SLL)、慢性リンパ性白血病(CLL)歴のある患者や感染症の患者などは除外した。

 28日のサイクルでベンダムスチン(90mg/m2を1日目と2日目に投与)とオファツムマブ(サイクル1のみ1日目に300mg、8日目に1000mg、それ以降のサイクルはすべて1日目のみ1000mgを適用。投与前にアセトアミノフェン、ファモチジン、ヒドロコルチゾンを投与)を注射した。6-8サイクルの治療を計画していた。

 主要評価指標は2007国際ワークショップ効果判定基準に基づく全奏効率(完全奏効; CR+部分奏効; PR)に、2次評価指標は安全性と忍容性、CR率、PR率、無増悪生存率、全生存率に設定した。

 2010年5月から12月に50人の患者を登録、49人(年齢の中央値は61歳)が治療を受けた。うち36人がFL、11人がMZL、2人がLPLだった。61%の患者が骨髄病変を有しており、94%はステージIII/IVだった。

 49人中41人は6サイクル以上の治療を受け(中央値は6サイクル)、4人の患者には7-8サイクルの治療が行われていた。

 治療に対する反応が評価できた45人のうち、33人(73%)がCR、11人(25%)がPRと判定され、全奏効率は98%になった。残りの1人(2%)も病勢安定と判断された。

 多く見られた治療関連有害事象は便秘(35%)、下痢(27%)、悪心(61%)、疲労感(51%)、悪寒/薬剤過敏反応/発疹などの注射関連の反応(47%)などだった。注射関連の反応はサイクル1に多く、それ以降は大きく減少した。

 3人以上の患者に認められたグレード3/4の有害事象は、好中球減少症(7人)、敗血症(3人)、疲労感(3人)だった。

 2剤併用の忍容性は全体として高かったが、6人が有害事象により治療を中止していた。5人が初回から3回目までの注射関連の症状(薬剤過敏症を含む)による治療中止だった。

 治療終了後3カ月までの追跡で、増悪が見られた患者はいない。

 症候性で治療の必要がある、治療歴は無い低悪性度NHL患者に対するベンダムスチンとオファツムマブの2剤併用は有効で忍容性も高かった。

 すでに、これら2剤の併用による有効性と安全性の評価を目的とするフェーズ2試験とフェーズ3試験が、再発性の低悪性度NHL、再発性のマントル細胞リンパ腫、再発性のCLL、治療歴の無いマントル細胞リンパ腫などを対象に進行中だ。