高リスクの濾胞性リンパ腫(FL)患者に対し、R-FND療法(リツキシマブ、フルダラビン、ミトキサントロン、デキサメタゾン)を施行後、イットリウム90標識イブリツモマブチウキセタンによる放射免疫療法(RIT)で強化し、さらにリツキシマブによるメンテナンス療法を組み合わせると、無増悪生存率(PFS)と全生存率(OS)が良好となることがフェーズ2試験から示された。成果は、12月8日から13日まで米国サンディエゴで開催された第53回米国血液学会(ASH2011)で、米University of Texas MD Anderson Cancer CenterのNathan H. Fowler氏が発表した。

 Fowler氏らは、R-FND療法の低悪性度リンパ腫に対する有効性を過去に報告している。また、R-FND療法施行後にイットリウム90標識イブリツモマブチウキセタンを用いたRITで地固め療法を行うと、寛解率とPFSが改善したことが報告されている。

 今回Fowler氏らは、高リスクのFL患者を対象に、R-FND療法施行後にイットリウム90標識イブリツモマブチウキセタンを用いたRITで地固め療法を行い、さらにリツキシマブによるメンテナンス療法を行う単群のフェーズ2試験を実施し、初回報告を行った。

 対象は、治療歴がないIII期またはIV期、グレード1〜3のFLで、濾胞性リンパ腫国際予後指標(FLIPI)のスコアが3以上の高リスク群の患者とした。

 まず導入療法としてR-FND療法を行い、28日を1サイクルとして、リツキシマブは375mg/m2を1サイクル目は1、8日目、2サイクル目以降は1日目に投与した。フルダラビンは25mg/m2を1〜3日目、ミトキサントロンは10mg/m2を1日目、デキサメタゾン20mg/日を1〜5日目に投与し、4サイクル繰り返した。導入療法終了から12〜16週後に地固め療法のRITを行い、リツキシマブは250mg/m2を1日目と7日目、イットリウム90標識イブリツモマブチウキセタンは0.3mCi/kgを7日目に投与した。RIT終了から6〜8週後にメンテナンス療法を行い、リツキシマブ375mg/m2を2カ月毎に1年間投与した。

 主要評価項目はPFS、副次的評価項目は安全性、寛解率、OSなどだった。

 2004年10月から2009年4月までに47人(年齢中央値61歳、男性47%)が登録された。FLのグレードは1と2が87%を占めた。骨髄浸潤は79%に、5cmを超えるリンパ節の腫大は51%に、β2Mの上昇は91%に認めた。

 47人中、死亡の1人を除く46人がR-FND療法を4サイクル受け、血球減少を認めた3人とRITを拒否した5人を除く38人がRITに移行した。メンテナンス療法は進行の1人を除き、RITを拒否した5人から2人を加えた39人が受けた。

 R-FND療法による寛解率は98%、完全寛解(CR/未確定完全寛解[CRu])は85%、部分寛解(PR)は13%だった。RITによる地固め療法の寛解率は95%、CR/CRuは91%に上昇し、PRは4%だった。RITにより、PRだった6人中3人がCRに改善した。メンテナンス療法の寛解率とCR/CRuは87%だった。

 5年全生存率は91%、治療奏効維持生存(failure free survival:FFS)は61%だった。BCL2の状態でみた分子学的寛解も高いレベルで観察された。

 主な毒性は血液毒性で、グレード3以上の好中球減少は53%、血小板減少は34%、白血球減少は6%に発現した。3人に発熱性の好中球減少が発現した。37人で顆粒球コロニー刺激因子の投与、17人で輸血が必要だった。RIT施行後の血小板と好中球減少の回復には10週(中央値)を要した。非血液毒性では疲労感、発熱、便秘などが多く発現した。二次性に骨髄異形成症候群(MDS)が3人に発症したが、このうち1人はRITを受けていなかった。

 Fowler氏は、「MDSのような重篤な毒性が発現する可能性はあるが、この治療法はFLIPIで高リスクの患者に価値があると考えられる」と話した。