治療歴がない進行期の濾胞性リンパ腫患者に対し、CHOP療法(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン)とリツキシマブを併用するR-CHOP療法と、CHOP療法に抗CD20抗体tositumomabとヨウ素131標識tositumomabの免疫放射線療法を併用するCHOP-RIT療法の比較が、フェーズ3の無作為化インターグループ試験(SWOG S0016)で行われた。寛解率、無増悪生存率(PFS)、全生存率(OS)について、両レジメンの間に差は認められなかった。12月8日から13日まで米国サンディエゴで開催された第53回米国血液学会(ASH2011)で、米Fred Hutchinson Cancer Research CenterのOliver W. Press氏が発表した。

 SWOG S0016試験では、SWOG cancer research cooperative groupとCancer and Leukemia Group B(CALBG)により、濾胞性リンパ腫(FL)に対する2種類の免疫化学療法のレジメンが比較された。試験の目的は、PFS、OS、寛解率と完全寛解率(CR)、毒性、ヒト抗マウス抗体(HAMA)の形成を比較することだった。

 対象は、2001年3月1日から2008年9月15日までに登録された、治療歴がない進行期のグレード1〜3のFL患者。

 R-CHOP群では、リツキシマブ375mg/m2を計6回(1、6、48、90、134、141日目)投与し、CHOP療法として、シクロホスファミド750mg/m2、ドキソルビシン50mg/m2、ビンクリスチン1.4mg/m2、プレドニゾン100mgの5日間の投与を3週間隔で6サイクル繰り返した。

 CHOP-RIT群ではCHOP療法を6サイクル施行後、tositumomabとヨウ素131標識tositumomabを投与し、その1〜2週後に全身照射で75cGyに相当するヨウ素131標識tositumomabを投与した。

 登録された554人中532人が適格と判断され、R-CHOP群に267人(年齢中央値54歳)、CHOP-RIT群に265人(同53歳)が割り付けられた。両群で計526人が評価可能(各群263人)だった。患者背景は両群で同様で、濾胞性リンパ腫国際予後指標(FLIPI)によるリスク群の分布にも、両群で有意差はなかった。

 寛解率はR-CHOP群、CHOP-RIT群とも85%、CRはそれぞれ41%と46%だった。

 追跡期間4.9年において、2年時予測PFSは、R-CHOP群76%、CHOP-RIT群89%だった(p=0.11)。2年予測OSは、それぞれ97%と93%だった(p=0.08)。いずれも有意差はみられなかった。

 予後因子の解析では、LDH、β2M、血清のβ2MとLDH、FLIPIがPFSとOSの両方の有意な予後因子となった。

 グレード3以上の有害事象で有意差がみられたのは血小板減少で、R-CHOP療法の2%に対し、CHOP-RIT療法では18%に発現した(p<0.0001)。グレード4の血液毒性は、それぞれ36%と30%に発現した。HAMAの形成はそれぞれ2%と17%に認められたが、有意差はなかった。治療関連死亡は、R-CHOP群では1%未満、CHOP-RIT群では1.5%だった。二次性の腫瘍の発現は、それぞれ9%と8.3%、急性骨髄性白血病/骨髄異形成症候群は1%と2.7%に発現したが、両群に有意差はなかった。

 Press氏は、「R-CHOPとRITによる地固め療法やリツキシマブの維持療法を併用することで、付加的な効果があるかを評価する必要がある」と今後の課題をあげた。R-CHOP療法、RIT、リツキシマブのメンテナンス療法の組み合わせについては、SWOG 0801のパイロット試験で評価される予定で、登録が完了したところであるという。