B細胞性非ホジキンリンパ腫の一つである、脾辺縁帯リンパ腫 (SMZL)の一次治療として、リツキシマブ単剤は効果が高く、無増悪生存期間(PFS)を延長させることが明らかになった。脾臓摘出術に替わる治療選択肢になることが示唆される。ギリシャCrete大学のChristina H. Kalpadakis氏らが、12月10日から13日に米国サンディエゴで開催されている米国血液学会(ASH2011)で発表した。

 対象は、脾辺縁帯リンパ腫患者58人。巨大脾腫もしくは症候性脾腫があり、B症状や重篤な血球減少がある患者とした。リツキシマブは、導入療法として375mg/m 2を週に1回、6週間行い、効果の見られた患者にはメンテナンス療法として同じ用量のリツキシマブを2カ月おきに1-2年投与した。

 この結果、導入療法後の奏効率は95%(55人)、CRが45%、不確定CR(CRu)が26%、PRが24%だった。また分子生物学的な効果は、判定できた13人中9人(69%)で認められた。

 メンテナンス療法はリツキシマブで効果のあった55人のうち29人に実施された。その結果、メンテナンス療法によって29人のうち21人は治療効果を維持し、別の7人ではPRがCRに、あるいはCRuがCRに改善した。また1人で増悪が認められた。

 メンテナンス療法を受けた患者のPFSは、受けなかった患者に比べ有意に優れていた(p=0.001)。メンテナンス療法を受けなかった患者のPFS中央値は38カ月だが、受けた患者では中央値に到達していない。4年PFS率はメンテナンス療法を受けた患者では79%、受けなかった患者では27%であった(p=0.001)。

 治療期間中央値37カ月で、効果が見られた55人のうち7人(13%)は再発した。7人のうち6人はリツキシマブによる再治療を受け、4人が奏効した。別の1人では膵臓摘出術が行われた。患者全体の5年生存率は94%、5年PFS率は68%であった。

 以上のことから、「リツキシマブ単剤は脾辺縁帯リンパ腫の治療選択肢として推奨でき、特に手術ができない高齢者の患者には良い選択肢になる」と述べた。ただしメンテナンス療法の役割については、多くの人数で、かつ長期フォローアップによって、さらに評価する必要があるとした。