同種造血幹細胞移植(alloHSCT)における骨髄非破壊的前処置(RIC)のレジメンでは、移植関連死亡(TRM)が低く、骨髄(BM)と末梢血幹細胞(PBMC)で生着が良好で、重度の急性移植片対宿主病(GVHD)と慢性GVHDの発生率は低く、骨髄破壊的前処置の適応とならない小児でも有望な転帰が期待できることが、前向きのフェーズ1/2試験の結果から明らかになった。12月4日から7日まで米国オーランドで開催された第52回米国血液学会(ASH2010)で、フランスCentre Hospitalier Universitarie de Clermont-FerrandのCatherine Paillard氏が発表した。

 小児における同種造血幹細胞移植(alloHSCT)の減量強度コンディショニングレジメンに関する情報は増加している。この治療法の安全性は確立されているが、有効性に関するデータは限られている。

 Paillard氏らは、RIC alloHSCT のコンディショニングレジメンとして、フルダラビン30mg/m2/日を移植6日前から1日前まで、ブスルファン3.2〜4.8mg/kg/日を移植4日前と3日前に、抗胸線細胞グロブリン(ATG)2.5mg/kg/日を移植1日前に使用し、その結果を報告した。主要目的は、RIC alloHSCT施行後の生着、血液学的な再構成、キメラ状態などの評価だった。

 対象は、同種移植片で治癒の可能性がある固形腫瘍または血液の悪性疾患、従来のコンディショニングレジメンは毒性のために使用できない小児で、2007年4月から2010年10月にフランスの10施設でRIC alloHSCTが行われた40人。内訳は、ホジキンリンパ腫13人、急性白血病9人、横紋筋肉腫8人、神経芽細胞腫6人、結合組織形成性の腫瘍3人、ユーイング腫瘍1人であった。

 幹細胞供給源の内訳は、骨髄(BM)18人、末梢血幹細胞(PBSC)17人、臍帯血(CB)5人だった。ドナーの内訳は、血縁ドナー17人、非血縁ドナー23人だった。

 生着については、絶対好中球数(ANC)が0.5×109/Lとなるのに16日(中央値)、血小板数が20×109/Lとなるのに2日(同)を要した。BM、PBSCと比べ、CBで成績は不良であった。移植後30日の時点で完全キメラは77.5%、移植後100日の時点では85.3%に認められた。

 フォローアップ期間の中央値は15カ月だった。17人(42%)に急性GVHDは17人(42%)、慢性GVHDは4人(10%)に発生した。慢性GVHDは全例PBSCの移植を受けた患者だった。

 14人(35%)が疾患の進行で死亡した。1年時の移植関連死亡率(TRM)は5%で、ホジキンリンパ腫では肺線維症、横紋筋肉腫ではグレードIVの急性GVHDが発生していた。

 2年時の無イベント生存率(EFS)はコホート全体では36%、血液の悪性疾患では50%、固形腫瘍では19%だった(p=0.03)。全生存率(OS)は57%、71%、42%だった(p=0.04)。完全寛解が得られた患者と得られなかった患者で比較すると、EFSは86%と15%、OSは86%と42%だった(p=0.005、p=0.05)。

 疾患別にみたEFSとOSは、急性白血病ではいずれも77%、ホジキンリンパ腫では30%と63%、転移性または難治性の固形腫瘍では19%と42%だった。

 Paillard氏は、固形腫瘍についてはさらに検討が必要としている。