CD30を標的とする抗体−薬物複合体 brentuximab vedotin (SGN-35)は、自己造血幹細胞移植(ASCT)施行後の再発または難治性のホジキンリンパ腫に対し、全奏効率は75%と単剤では高い有効性を示し、有害事象も管理可能と考えられることが、国際的な多施設共同のフェーズ2試験の結果から明らかになった。12月4日から7日まで米国オーランドで開催された第52回米国血液学会(ASH2010)で、米City of Hope National Medical CenterのRobert Chen氏が発表した。

 brentuximab vedotin は、ホジキンリンパ腫に発現するCD30を標的とする抗体−薬物複合体(ADC:antibody-drug conjugate)。ADCは殺細胞性の薬剤を腫瘍細胞に運ぶモノクローナル抗体である。

 Chen氏らは、ASCT施行後の再発または難治性のホジキンリンパ腫患者を対象として多施設共同、オープンラベルのフェーズ2試験を行い、brentuximab vedotin単剤の抗腫瘍効果を評価した。主要評価項目は全奏効率とした。

 brentuximab vedotinは1.8mg/kgを21日ごとに30分かけて静脈内投与した。

 試験には102人(うち男性48人、年齢中央値31歳)が登録され、そのうちフロントラインの治療で難治性だったのは71%、直近の治療に難治性だったのは42%だった。前治療の化学療法のレジメンの数は中央値で3、ASCTは全例が受けていた。ASCTから移植後最初の再発までの期間の中央値は6.7カ月だった。

 有効性について、全奏効率は75%、完全寛解は34%だった。102人中96人(94%)で腫瘍の縮小が認められた。

 全生存期間(OS)は未到達で、無増悪生存期間(PFS)は25.1週だった。奏効期間の中央値は29週、完全寛解の期間の中央値は未到達、12カ月OSの推定値は88%だった。

 brentuximab vedotinとASCT後の直近の前治療についてPFSの中央値を比較すると、34週と18週で、ハザード比は0.40(p<0.0001)となった。

 治療に関連する全グレードの有害事象で患者の20%以上に発現したのは、末梢神経障害47%、疲労感46%、嘔気42%、上気道感染37%、下痢36%の順に多かった。グレード3以上の有害事象で患者の5%以上に発現したのは、好中球減少20%、末梢神経障害8%、血小板減少8%、貧血6%だった。最終投与から30日以内の死亡はなかった。

 末梢神経障害はグレード1または2でも39%に発現したが、グレード4は発現しなかった。患者の68%で改善または消失し、それまでに要した期間の中央値は6.9週だった。