再発または再燃成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)患者において、抗CCR4ヒト化モノクローナル抗体KW-0761は忍容可能であり、全奏効率は50%で有効性が示されることが、日本の多施設共同のフェーズ2試験から明らかになった。12月4日から7日まで米国オーランドで開催された第52回米国血液学会(ASH2010)で、名古屋市立大学病院血液・化学療法内科の石田高司氏が発表した。

 石田氏らは、化学療法で奏効した後に再発または再燃したCCR4陽性 ATL患者を対象とするフェーズ2試験で、KW-0761の有効性と安全性を評価した。全奏効率はフェーズ1試験の結果から30%と予測した。

 対象は27人(うち男性44%、年齢中央値64歳)で、前治療で受けた化学療法のレジメンの数は1が82%、2が11%、3が7%だった。
 
 KW-0761は、フェーズ1試験の推奨用量1.0mg/kgを1週間隔で8回、静脈内投与した。

 安全性解析の対象となった27人に発現したグレード3以上の有害事象は、急性輸注反応(1人)、発疹(5人)、低酸素症とγ-GTP上昇(各3人)であった。発疹についてはステロイド剤の使用で改善した。ALTとASTの上昇、低カリウム血症も各2人に発現した。

 グレード3以上の血液毒性は、リンパ球減少(20人)、白血球減少(8人)、血小板減少(5人)、好中球減少(5人)であった。

 有効性は大腸癌の併発を認めた1人を除く26人で解析した。完全寛解は8人、部分寛解は5人で得られた。全奏効率は50%となり、主要評価項目を達成した。無増悪生存期間(PFS)の中央値は158日となった。

 薬物動態の検討では、KW-0761はATL細胞に対する抗体依存性細胞傷害(ADCC)を発揮するうえで十分な濃度とすることが臨床的に可能であることが示された。全例でKW-0761に対する抗体は検出されなかった。

 KW-0761について、国内ではCCR4陽性の初発未治療のATL患者を対象として、ビンクリスチン、シクロホスファミド、ドキソルビシン、プレドニゾロン、ラニムスチン、ビンデシン、エトポシド、カルボプラチン、シタラビン、メトトレキサートを使用するmLSG15療法と併用するフェーズ2試験が進められている。また、化学療法で奏効した後のCCR4陽性の再発または再燃末梢性T/NK細胞リンパ腫を対象としたフェーズ2試験も進行中であるという。