65歳以下の多発性骨髄腫患者で、自己幹細胞移植後にレナリドミドによる維持療法を行うことで、増悪リスクを50%低下させ、忍容性にも優れていることが、プラセボ対照フェーズ3試験 IFM 2005-02の最終報告で明らかになった。フランスHopital Purpan, Toulouse のMichel Attal氏らが、12月4日から7日までオーランドで開催された第52回米国血液学会(ASH)で発表した。

 若年の骨髄腫には高用量の化学療法と自己幹細胞移植(ASCT)が標準治療となっているが、ASCT後も遺残病変による再発は多く、効果的な維持療法が求められている。

 フェーズ3試験は、65歳以下で、ASCT後に病勢進行していない患者を対象に、まず地固め療法として、レナリドミド 25 mg/日を28日おきに21日間投与し、これを2カ月続けた。その後、維持療法として、プラセボもしくはレナリドミド (10m/日もしくは15 mg/日)を再発まで投与した。

 2006年7月から2008年8月までに614人が登録した。患者背景は2群間で同じであった。レナリドミドによる地固め療法に関しては、病勢の改善が認められることが昨年のASHで報告されている。

 レナリドミドによる維持療法は最初の中間解析において、フォローアップ期間中央値24カ月の時点で、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)を改善することが示された。このため独立データ安全性モニタリング委員会は試験の非盲検を推奨し、2010年7月6日に試験は非盲検となり、最終解析が実施された。フォローアップ期間中央値は34カ月(診断から44カ月)であった。

 PFS中央値は、プラセボ群では無作為化から中央値で24カ月だったが、レナリドミド群では42カ月と延長した(ハザード比0.5、p<10−8)。また診断後の4年PFS率はプラセボ群が33%、レナリドミド群は60%だった。

 地固め療法前および地固め療法後の効果判定(PRもしくはSD、VGPR以上)で分けても、レナリドミド群のほうがPFSは良好だった。この傾向はβ2 マイクログロブリン値 (≦3mg/L、>3 mg/L)、del 13の有無によるサブグループ解析でも同じであった。

 多変量解析の結果、PFSはレナリドミド維持療法 (p<0.0001)、地固め療法後の効果がCR/VGPR (p=0.001)、del 13がないこと(p=0.014)、β2 マイクログロブリン値≦3 mg/L (p<0.001)で優れていることが示された。

 診断後の5年生存率はプラセボ群で81%、レナリドミド群も81%と、2群とも高かった。増悪から死亡までの期間中央値はプラセボ群で13カ月、レナリドミド群で11カ月だった。

 グレード3/4の有害事象は、好中球減少症がプラセボ群で14%、レナリドミド群で43%と高かったが、発熱性好中球減少症はレナリドミド群でも2%だった。またレナリドミド群でグレード3/4の深部静脈血栓症は2%、末梢神経障害は0.7%と少なかった。有害事象による治療中止は、レナリドミド群で21%、プラセボ群は15%だった。