多発性骨髄腫(MM)で、レナリドミドと低用量デキサメタゾンの併用は、レナリドミドと高用量デキサメタゾンの併用よりも、すべての年齢層の患者で生存期間が延長することが確認された。米John Theurer Cancer Center at Hackensack University Medical CenterのDavid H. Vesole氏らが、12月4日から7日までオーランドで開催された第52回米国血液学会(ASH)で発表した。

 試験(ECOG E4A03)では、MM患者445人をレナリドミドと高用量デキサメタゾンを投与する群 (LD群223人)とレナリドミドと低用量デキサメタゾンを投与する群 (Ld群222人)に無作為に分けた。レナリドミドは28日おきに25mg/日を第1日から21日に投与した。LD群ではデキサメタゾンを28日おきに、40mg/日を第1日から4日、第9日から12日、第17日から20日に投与し(計480mg)、Ld群ではデキサメタゾンを28日おきに、40mg/日を第1日、第8日、第15日、第22日に投与した(計160mg)。

 生存率を比較すると、LD群の1年生存率は88%、Ld群は96%、2年生存率はそれぞれ78%、88%だった。このためデータ安全性モニタリング委員会は、LD群の患者に対し低用量デキサメタゾンへのクロスオーバーを勧告した。年齢別では、65歳未満ではLD群の1年生存率は92%、Ld群は96%、2年生存率はそれぞれ86%、92%だった。一方、65歳以上ではLD群の1年生存率は84%、Ld群は95%、2年生存率はそれぞれ72%、85%だった。

 そこで、70歳以上と75歳以上を検討したところ、70歳以上ではLD群の1年生存率は78%、Ld群は96%、2年生存率はそれぞれ67%、89%、75歳以上ではLD群の1年生存率は76%、Ld群は90%、2年生存率はそれぞれ60%、76%だった。

 また奏効率(部分奏効以上)は、全体ではLD群 81.3%、Ld群 70.2%(ハザード比1.85、p=0.009)、65歳未満ではLD群 85.4%、Ld群 66.0%(ハザード比3.02、p=0.002)だった。これに対し、65歳以上ではLD群は77.5%、Ld群は74.3%(ハザード比1.19、p=0.634)、70歳以上ではLD群は74.6%、Ld群は73.8%(ハザード比1.04、p=1.000)、75歳以上ではLD群は77.8%、Ld群は70.4%(ハザード比1.47、p=0.566)となり、2群間に有意な違いはなかった。

 治療期間の中央値は全体ではLD群は4.04カ月、Ld群は6.24カ月と、Ld群で長かった(p<0.001)。65歳未満では両群とも4.37カ月だったが、65歳以上ではLD群が4.01カ月、Ld群が8.11カ月(p<0.001)、70歳以上では3.88カ月、9.72カ月(p<0.001)、75歳以上では5.29カ月、9.86カ月だった(p=0.048)。

 Cox比例ハザードモデルで全生存期間を比較した結果、Ld群のLD群に対するハザード比は全体では0.39(p=0.001)、65歳未満では0.40(p=0.087)、65歳以上では0.38 (p=0.005)、70歳以上では0.24 (p=0.002)、75歳以上では0.44 (p=0.091)だった。また全生存期間は年齢が高いほど、Ld群でベネフィットを得る傾向が見られた。

 有害事象はどの年齢グループでもLD群のほうが発生率は高かった。これらの結果から、Vesole氏は「低用量デキサメタゾンはすべての年齢グループにおいて治療選択肢になる」と述べた。