多発性骨髄腫患者では、自己造血幹細胞移植(ASCT)後にレナリドミドによる維持療法を行うことで、増悪までの期間が有意に延長することが、フェーズ3試験(CALGB 100104)の3回目の中間解析で明らかになった。米Roswell Park Cancer Institute のPhilip L. McCarthy氏らが、12月4日から7日までオーランドで開催されている第52回米国血液学会(ASH)で発表した。

 フェーズ3試験の対象は、70歳以下、Stage 1-3の多発性骨髄腫で、治療開始から1年以内、導入療法で病勢安定(SD)以上が得られた患者とした。登録後、ASCTとメルファラン200 mg/m2による治療が行われた。90〜100日後に効果判定をしてSD以上の患者を、無作為に2群に分けて、レナリドミドもしくはプラセボを投与した。またβ2マイクログロブリン(β2M)値およびサリドマイド/レナリドミドによる導入療法によって患者を層別化した。

 レナリドミドの開始用量は10 mg/日で、3カ月後には15 mg/日まで増量し、病勢進行まで継続したが、毒性の発現によって用量は増減させた(5mg、10mg、15mg)。なお地固め療法は行われなかった。

 試験には47施設568人が登録された。病勢進行や有害事象などのため108人は除外され、レナリドミド群は231人、プラセボ群は229人となった。評価できた554人における導入療法は、サリドマイドが27%、レナリドミドは22%、ボルテゾミブは20%、ボルテゾミブとサリドマイドは12%、ボルテゾミブとデキサメタゾン、レナリドミドは9%、デキサメタゾンは4%、 レナリドミドとサリドマイドは3%、レナリドミドとサリドマイド、ボルテゾミブは1%だった。このため患者の74%はレナリドミドもしくはサリドマイドによる治療を受けていた。

 今回の発表は3回目の中間解析の結果で、2009年12月17日までのイベントが含まれた。レナリドミド群におけるイベント数は46人、プラセボ群では95人だった(p<0.0001)。病勢進行のリスクはレナリドミド群ではプラセボ群に比べて60%低下することが示された(ハザード比0.40)。

 ASCT後のフォローアップ中央値は17.5カ月で、ASCTから増悪までの期間(TTP)中央値はレナリドミド群では42.3カ月、プラセボ群は21.8カ月だった(p<0.0001)。死亡はレナリドミド群が13人、プラセボ群が24人だったが、全生存期間に違いは見られなかった。β2M値(高値、正常値)や導入療法(サリドマイド、レナリドミド)に関わりなく、TTPはレナリドミド群で有意に改善した。

 有害事象が評価できた405人において、血液学的毒性はレナリドミド群ではグレード3が31%、グレード4が14%、プラセボ群ではグレード3が7%、グレード4は4%であった (p<0.0001)。非血液毒性は、レナリドミド群ではグレード3が29%、グレード4が3%、グレード5が1%で、プラセボ群ではそれぞれ19%、4%、2%に見られた(p=0.035)。

 またグレード3以上の血小板減少がレナリドミド群では13%、プラセボ群は4%、好中球減少がそれぞれ43%、9%、貧血が4%、1%で、発熱性好中球減少が6%、2%、感染症が16%、5%だった。有害事象による治療中止はレナリドミド群が12%、 プラセボ群は1%だった。