低リスクの骨髄異形成症候群(MDS)で、アザシチジンへのエリスロポエチン製剤の追加投与は、アザシチジン単独に比べて赤血球系の奏効率を高め、アザシチジン治療の長期継続を可能にすることが、無作為化フェーズ2試験の中間解析で明らかになった。12月4日から7日までオーランドで開催されている第52回米国血液学会(ASH)で、仏Hopital Avicenne APHP Universite Paris XIIIのSimone Boehrer氏らが発表した。

 骨髄異形成症候群(MDS)は、造血幹細胞の異常による血球減少や血球形態の異常を生じる疾患で、高率に急性白血病に移行する。国際予後判定システム(IPSS) でlowもしくはInt-1の低リスクMDS患者において、赤血球輸血依存性(RBC-TD)は予後不良因子となっているが、アザシチジン投与によって低リスクMDS患者の30〜40%が赤血球輸血非依存性に改善したと報告されている。

 フェーズ2試験では、IPSSでlowもしくはint-1リスクのMDS患者を対象に、アザシチジンのみを投与する群とアザシチジンとエリスロポエチン製剤を併用投与する群に無作為に分けた。アザシチジン単独群には、アザシチジン 75mg/m2/日を5日間、28日おきに6サイクル投与した。併用群には、同量のアザシチジンにエポエチンβ 6万単位/週を投与した。いずれの群でも治療が奏効した患者は維持療法に移行した。

 なお対象患者は、エリスロポエチン製剤に抵抗性で、登録8週間前に4単位以上の赤血球輸血を受けた患者とした。主要評価項目は、治療6コース時点での、IWG 2000 criteriaによる赤血球系のmajor奏効(HI-E major:RBC-TDの場合は非依存性への改善) とした。副次評価項目はHI-E全体(4コースおよび6コース時点のHI-E)、奏効期間、IPSS増悪、生存、毒性とした。

 2009年2月から2010年7月までに96人が登録され、治療を受けた93人を解析対象とした。このうちRA(不応性貧血)が5人、RARS(鉄芽球性不応性貧血)が40人、RCMD(多血球系統異形成をもつ不応性血球減少症)が12人、RCMD-RS (環状鉄芽球を伴うRCMD)が16人、RAEB1(芽球増加を伴う不応性貧血)が12人、CMML(慢性骨髄単球性白血病)が7人、その他が1人だった。

 登録の8週間前の時点で、赤血球輸血は中央値で6単位 (4-16単位) だった。

 4コース時点のHI-E majorはAZA群で12.5%、AZA+EPO群も12.5%だが(p=0.5)、6コース時点のHI-E majorはAZA群で13%、AZA+EPO群では32%であり(p=0.17)、4コースから6コースの間で、HI-E majorの増加はAZA+EPO 群 でのみ認められた(p=0.016)。また全体で17人が維持療法に移行した。

 毒性を評価した78人のうち、22人(28%) は、貧血関連イベントや感染症、発熱性好中球減少のため一時的に入院した。このうちAZA+EPO 群では6人だが、AZA 群は16人であった (p=0.04)。

 これらの結果から、「赤血球輸血依存性で低リスクのMDS患者において、アザシチジンとエリスロポエチン製剤の併用によって、HI-E majorは増加し、感染症などの合併症による入院は減少した。エリスロポエチン製剤の追加で、アザシチジン治療をより長期に継続して受けることができるだろう」とBoehrer氏らは結論づけた。