転移を有する腎細胞癌(mRCC)に対するファーストライン治療として、アキシチニブソラフェニブよりも無増悪生存期間(PFS)を延長する傾向があることが明らかとなった。多施設無作為化オープンラベルフェーズ3試験の結果示されたもの。2月14日から16日に米国オーランドで開催された2013 Genitourinary Cancers Symposium(ASCO GU)で、米Baylor Sammons Cancer CenterのThomas E. Hutson氏によって発表された。

 フェーズ3試験は、測定可能病変のある未治療の淡明細胞腎細胞がんでPSが0か1の患者を対象に、アキシチニブ5mgを1日2回投与される患者(アキシチニブ群)とソラフェニブ400mgを1日2回投与される患者(ソラフェニブ群)に2対1に割り付けて行われた。無作為化はPSで層別化されていた。主要評価項目は、独立画像判定委員会によるPFSだった。

 試験には288人が参加し、東欧が最も多く51%、アジアが25%、北米が14%、南米が10%だった。アキシチニブ群は192人、ソラフェニブ群は96人で、年齢中央値は両群58歳、男性が70%と77%、白色人種が71%と69%、良好リスク群が49%と55%、PS0が57%と57%、腎摘出術を受けた患者が85%と90%だった。

 試験の結果、PFS中央値はアキシチニブ群が10.1カ月(95%信頼区間:7.2-12.1)、ソラフェニブ群が6.5カ月(4.7-8.3)で、層別化ハザード比は0.77(95%信頼区間:0.56-1.05)、片側p=0.038で、アキシチニブ群の方が延長傾向にあったが、片側p値が0.025を超えていたため統計学的に有意ではなかった。

 PS 0の患者に限定するとPFS中央値はアキシチニブ群が13.7カ月(95%信頼区間:10.1-19.4)、ソラフェニブ群が6.6カ月(同:4.7-9.9)、非層別化ハザード比は0.64(同:0.42-0.99)で、片側p=0.022でアキシチニブ群が有意に延長していた。PS1の患者に限定するとPFS中央値はアキシチニブ群が6.5カ月(95%信頼区間:3.7-8.4)、ソラフェニブ群が6.4カ月(同:4.4-11.1)で、非層別化ハザード比は0.93(同:0.59-1.48)、片側p=0.38で差はなかった。

 腎摘出術を受けた患者(250人)に限定すると、PFS中央値はアキシチニブ群が10.3カ月(95%信頼区間:8.3-14.7)、ソラフェニブ群が6.4カ月(同:4.6-8.3)、非層別化ハザード比は0.67(同:0.47-0.93)で、片側p=0.009でアキシチニブ群が有意に延長していた。

 奏効率はアキシチニブ群が32.3%、ソラフェニブ群が14.6%で、PS層別化による片側p=0.0006でアキシチニブ群が有意に高かった。全生存期間(OS)のデータは未成熟だった。

 20%以上に発現した非血液学的副作用(全グレード)は、下痢(アキシチニブ群50%、ソラフェニブ群40%)、高血圧(49%、29%)、体重減少(37%、24%)、倦怠感(33%、26%)、食欲低下(29%、19%)、手掌足底感覚異常症(26%、39%)、発声困難(23%、10%)、無力症(21%、16%)、甲状腺機能低下症 (21%、7%)だった。

 血液学的副作用、血清測定値異常は、アキシチニブ群で多く見られたのがヘモグロビン増加と高カルシウム血症で、ソラフェニブ群で多く見られたのは、貧血、低リン血症、低カルシウム血症だった。

 以上の結果よりHutson氏は、mRCCのファーストライン治療で、アキシチニブはソラフェニブに比べ、有意差は得られなかったもののPFSの延長を認め、忍容性も良好であったと結論した。