ゲムシタビン、エトポシド、シスプラチンの3剤を併用するGEP療法は、進行尿路上皮癌に対するファーストライン治療として、高い抗腫瘍活性と中等度の忍容性を示すことがフェーズ2試験から明らかになった。またGEP療法で奏効が得られ、手術を行った患者では、転帰が良好となる可能性も示された。2月14日から16日まで米国オーランドで開催された2013 Genitourinary Cancers Symposium(ASCO GU)で、がん研有明病院泌尿器科の浦上慎司氏が発表した。

 浦上氏らのグループは、進行尿路上皮癌患者に対するセカンドライン治療としてGEP療法を検討したフェーズ1/2試験を過去に報告している。

 今回はファーストライン治療として、GEP療法の抗腫瘍活性と毒性を評価するフェーズ2試験が行われた。

 対象は、転移を有する、または切除不能な進行尿路上皮癌で、化学療法の治療歴はない患者とした。原発腫瘍の根治的切除後の限局性再発または遠隔転移の場合、対象から除外しないこととした。

 GEP療法は4週毎に繰り返し、エトポシド60mg/m2とシスプラチン20mg/m2は1日目から3日目まで、ゲムシタビンは800mg/m2の用量で、1、8、15日目に投与した。主要評価項目は奏効率、副次的評価項目は無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、毒性だった。

 2000年から2011年までに、42人がファーストライン治療としてGEP療法を受けた。患者の年齢中央値は64歳、男性は54.8%、ECOG PSが0の患者が66.7%だった。原発腫瘍の部位は膀胱と上部尿路が50.0%ずつで、IV期の患者が73.8%を占めた。転移部位は、内臓(45.2%)、肺(28.6%)、骨(9.5%)、肝(7.1%)で、リンパ節のみの転移は38.1%だった。原発腫瘍が切除不能な患者が7人(16.7%)含まれていた。

 施行されたGEP療法のサイクル数中央値は4となった。42人中、完全奏効(CR)は6人(14.31%)、部分奏効は24人(57.1%)で、奏効率は71.4%(95%信頼区間:56.4-82.8)となった。病勢コントロール率は88.1%だった。

 追跡期間中央値は14.6カ月で、PFS中央値は8.7カ月、OS中央値は16.2カ月となった。

 GEP療法で奏効が得られ、その後手術が行われた24人のPFSとOSはさらに延長し、それぞれ12.6カ月と25.4カ月となった。

 また多変量解析では、貧血と内臓または骨転移は、OSに対するGEP療法の負の予測因子として抽出された(それぞれp=0.007、p=0.004)。

 毒性として、骨髄抑制がやや強く認められた。グレード4の好中球減少は83.3%、血小板減少は23.8%、貧血は7.1%に発現した。グレード3の発熱性好中球減少/感染の発現率は9.5%だった。治療関連死亡はなかった。

 浦上氏は、エトポシドを選択した理由として、膀胱癌に承認されている薬剤であること、肺小細胞癌や肉腫なども適応とされ、進行尿路上皮癌でも有効性が期待できること、GEP療法が継続困難となった場合にGC療法への変更が容易であることなどをあげた。同氏は「患者の選択を適切に行えば高い有効性が期待できる」と述べた。