中間リスク(LDHが3×ULN以上)およびプアリスクの胚細胞腫瘍(GCT)に対するファーストライン治療として、パクリタキセル、イホスファミド、シスプラチンの併用(TIPレジメン)が有効である可能性が明らかとなった。多施設フェーズ2試験で、有望な抗腫瘍効果と忍容性が認められたもの。2月14日から16日に米国オーランドで開催された2013 Genitourinary Cancers Symposium(ASCO GU)で、米Memorial Sloan-Kettering Cancer CenterのDarren Richard Feldman氏によって発表された。

 シスプラチン、エトポシド、ブレオマイシンを組み合わせた標準的なPEB療法による、中間リスクのGCT患者の長期の無増悪生存(PFS)達成率は約75%、プアリスク患者では約50%といわれている。実施されたフェーズ2試験は、中間およびプアリスクのGCT患者におけるTIPレジメンのファーストラインとしての評価を行った。

 フェーズ2試験は、中間およびプアリスクのGCT患者にTIPレジメン(1日目と2日目にパクリタキセル120mg/m2、 1日目から5日目までイホスファミド1200mg/m2、1日目から5日目までシスプラチン20mg/m2を投与)を21日おきに4サイクル実施した。好中球性の発熱を予防するために、ペグフィルグラスチムが6日目または7日目、レボフロキサシン500mgが7日目から13日目まで投与された。主要評価項目は完全奏効(CR)率。副次評価項目はPFS、安全性などだった。試験は2段階に分けられており、最初の18人で11人以上のCRが得られれば、評価可能患者で41人まで拡大し、27人以上でCRが得られれば成功と規定された。

 44人の患者が登録され、年齢中央値は27歳(18-56)だった。38人が非セミノーマで6人がセミノーマだった。プアリスク患者が29人で中間リスク患者が15人だった。原発巣は精巣の患者が30人、縦隔が11人、後腹膜が3人だった。肺転移が31人、腹部/骨盤転移が29人、肝転移が14人、骨転移が6人、脳転移が1人だった。40人がTIPレジメン4サイクルを完了した。3人は2サイクル後にパクリタキセルへのアレルギー反応のため脱落し、1人は3サイクル終了後Growing Teratoma Syndromeの手術のために脱落した(評価可能)。

 試験の結果、評価可能41人のうち28人(プアリスクは20人)がCR、推定完全奏効率は70%(90%信頼区間:58-76)で、6人で部分奏効(PR)が得られた。7人が不完全反応で、2人で再発が認められた。観察期間中央値2.1年で、推定3年全生存率は98%(95%信頼区間:84-100)だった。観察期間中央値2.2年(0.5-5.1)で、推定3年無増悪生存率は79%(95%信頼区間:64-89)だった。リスク別の推定3年無増悪生存率は中間リスク群が87%(95%信頼区間:56-96)、プアリスク群が76%(95%信頼区間:55-88)だった。

 毒性による死亡例はなくグレード3/4の毒性は主に血液毒性だったが、6人(14%)で好中球性発熱が認められた。