化学療法の治療歴がない去勢抵抗性の転移を有する前立腺癌(mCRPC)に対し、abiraterone acetate(AA)とプレドニゾンの併用は、プラセボとプレドニゾンの併用と比べて放射線学的な解析による無増悪生存期間(radiographic PFS:rPFS)を有意に改善し、全生存期間(OS)も改善したことが、多施設共同、フェーズ3のランダム化試験(COU-AA-302試験)の最新の中間解析から示された。2月14日から16日まで米国オーランドで開催されている2013 Genitourinary Cancers Symposium(ASCO GU)で、米国Memorial Sloan-Kettering Cancer CenterのDana Rathkopf氏が発表した。

 AAはCYP17を特異的に阻害するアンドロゲン生合成阻害薬で、ドセタキセルベースの化学療法を施行後のmCRPC患者のOSを改善したことが報告されている。

 この試験の対象は、化学療法の治療歴がなく、ECOG PS 0または1、無症候性または症状が軽度のmCRPC患者。AA 1000mgを1日1回とプレドニゾン5mgを1日2回投与する群(AA群)またはプラセボとプレドニゾン(同量)を投与する群(P群)に、患者を1対1でランダム化した。主要評価項目はrPFSとOSで、rPFSの定義は、Prostate Cancer Working Group(PCWG)2の基準から、盲検とした中央の放射線科医が骨スキャンで進行と判定した場合、modified RECIST基準で軟部組織に進行を認めた場合、死亡した場合とされた。

 この試験では、OSのイベントが56%に発生した時点で3回目の中間解析が行われ(カットオフ日:2012年5月22日)、今回はその結果が報告された。

 1088人が登録され、AA群546人、P群542人となった。両群の患者背景はバランスがとれており、AA群とP群において、年齢中央値はそれぞれ71歳と70歳、初回診断から初回投与までの期間は5.5年と5.1年、PSA中央値は42.0ng/mLと37.7ng/mL、初回診断時のGleasonスコアが8以上の患者の割合は54%と50%だった。

 追跡期間中央値は27.1カ月だった。rPFS中央値は、AA群16.5カ月、P群8.3カ月、ハザード比0.53(95%信頼区間:0.45-0.62)となり、AA群で有意な改善が示された(p<0.0001)。rPFSは、ベースラインのECOG PSやPSA値、登録時の骨転移の有無などで行ったいずれのサブグループ解析でも、AA群で良好だった。

 OS中央値は、AA群35.3カ月、P群30.1カ月、ハザード比0.79(95%信頼区間:0.66-0.96)となったが(p=0.0151)、事前に定めた統計学的に有意なレベル(p=0.0035)には至らなかった。

 後治療は、AA群で65%、P群で72%に行われ、両群で最も多く使用されたのはドセタキセルで、それぞれ57%と63%に投与された。

 副次的評価項目もすべてAA群で有意に改善した。AA群とP群において、化学療法開始までの期間の中央値はそれぞれ26.5カ月と16.8カ月(ハザード比0.61[95%信頼区間:0.51-0.72]、p<0.0001)、癌性疼痛にオピオイドを使用するまでの期間の中央値は未到達と23.7カ月(ハザード比0.71[95%信頼区間:0.59-0.85]、p=0.0002)となった。ECOG PSの悪化までの期間、PSA値上昇までの期間も、AA群で有意に改善した。ベースラインからPSA値が50%以上低下したのは、P群の29%に対し、AA群は69%だった。さらにQOLの評価でも、AA群で改善が示された。

 AA群に最も多く発生した有害事象は疲労感(40%)だったが、多くは軽度で、グレード3以上の事象は2%だった。その他のグレード3以上の事象として、浮腫(1%)、低カリウム血症(3%)、高血圧(4%)、心機能障害(7%)などが発生した。長期投与における安全性と忍容性についてはまだ不明である。