転移を有する去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)に対するファーストライン治療として、ドセタキセル/プレドニゾンにaflibercept(VEGF Trap)を加えても、ドセタキセル/プレドニンにプラセボを投与した群に比べて全生存期間(OS)は延長できないことが明らかとなった。afliberceptを加えた群では副作用が増加した。フェーズ3試験VENICEの結果示されたもの。2月14日から16日まで米国オーランドで開催されている2013 Genitourinary Cancers Symposium(ASCO GU)で、カナダPrincess Margaret Hospital and University of TorontoのIan Tannock氏によって発表された。

 afliberceptは、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)を標的とする融合蛋白質で、VEGF-AやVEGF-B、胎盤成長因子(P1GF)に、通常の受容体よりも強い親和性があるとされている。

 VENICE試験はmCRPCを対象に実施された二重盲検無作為化フェーズ3試験。ECOG PS 0-2で臓器機能が適切な状態の全身化学療法を受けたことのないmCRPC患者を、3週間おきにドセタキセル75mg/m2、経口プレドニゾン1日2回5mg投与に加えて、3週おきにaflibercept 6mg/kgを投与される群(aflibercept群)とプラセボを投与される群(プラセボ群)に1:1で無作為に割りつけた。患者はPS0-1と2で層別化されていた。主要評価項目はOS。

 2007年8月から2010年2月までに1224人のmCRPC患者が無作為化割り付けされた。年齢中央値は68歳、PS 0-1が96%だった。患者背景は両群に大きな差はなかった。投与サイクル数中央値はaflibercept群が8、プラセボ群が9。最終カットオフ時点での観察期間中央値は35.4カ月で、873人が死亡していた。

 試験の結果、OS中央値は、aflibercept群(612人)が22.1カ月(95.6%信頼区間:20.3-24.1)、プラセボ群(612人)が21.2カ月(95.6%信頼区間:19.6-23.8)、層別化ハザード比が0.94(同:0.82-1.08)、p=0.38で有意な延長は認められなかった。

 PSA効果(%)はaflibercept群が68.6%(95%信頼区間:64.7-72.4)、プラセボ群が63.5%(同:59.5-67.5)、p=0.075で有意な差はなかった。骨関連イベントまでの時間も aflibercept群が15.3カ月(95%信頼区間:14.1-16.7)、プラセボ群が15.0カ月(同:13.7-16.4)、層別化ハザード比が0.94(同:0.83-1.06)、p=0.31で有意な延長は認められなかった。無増悪生存期間(PFS)中央値もaflibercept群が6.9カ月(95%信頼区間:6.2-7.4)、プラセボ群が6.2カ月(同:5.6-6.9)、層別化ハザード比が0.94(同:0.84-1.06)、p=0.31で有意な延長は認められなかった。

 副作用は、グレード3/4の副作用がaflibercept群で76.9%、プラセボ群48.5%で、aflibercept群が多く、副作用による中止もaflibercept群で43.9%、プラセボ群20.9%で、aflibercept群が多かった。