転移を有する腎細胞癌(mRCC)のセカンドライン治療を検討したフェーズ3のAXIS試験の副次的な解析で、axitinibによる無増悪生存期間(PFS)は、投与量調整(dose titration)を行ってもソラフェニブを上回り、また前治療でスニチニブを9カ月以上投与した患者で延長する傾向が示された。2月2日から4日までサンフランシスコで開催された2012 Genitourinary Cancers Symposium(ASCO GU)で、米Cleveland Clinic Taussig Cancer InstituteのBrian I. Rini氏が発表した。

 RCC患者に対するaxitinibのフェーズ2試験では、無増悪生存期間(PFS)中央値は、AUC12<150ng・hr/mLとAUC12≧150ng・hr/mLの患者でそれぞれ32週と52週と差がみられた(ハザード比0.56)。

 AXIS試験では、axitinibがソラフェニブと比較してPFSを有意に延長した(6.7カ月対4.7カ月、ハザード比0.665、p<0.0001)。今回はまず、投与量調整がaxitinibの有効性に及ぼす影響について検討した。

 同試験では、グレード3以上の毒性が2週間以上発現しない、血圧が150/90mmHg未満、降圧剤を必要としない、という条件を満たす場合、axitinibの用量を開始用量の5mg(1日2回)から7mg(同)に増量可とし、その後最大10mg(同)まで増量可とした。
 
 axitinibを5mgで開始した359人中、5mg未満に減量したのは88人(25%)、用量を変更しなかったのは139人(39%)、5mgより増量したのは132人(37%)だった。5mgより増量した患者において、前治療、人種、性別などの差はなかった。
 
 5mg以下だった患者227人のPFS中央値は8.3カ月(95%信頼区間:6.0-10.2)、5mgより増量した患者132人のPFS中央値は6.6カ月(同:4.7-8.3)だった。PFSはaxitinibの曝露量に一致して延長し、5mg以下だった患者と5mgより増量した患者のいずれもソラフェニブを投与した患者のPFSを上回った。
 
 有害事象の発現率は、5mg以下だった患者と5mgより増量した患者で同様だった。投与量を調節した患者の10%以上に発現した有害事象は、下痢、悪心、食欲低下、無力症などだった。高血圧と蛋白尿の発現は、5mg以下だった患者で多く、それぞれ42.7%と12.3%、5mgより増量した患者では36.4%と8.3%だった。
 
 次に、ファーストライン治療の期間と奏効がaxitinibに与える影響について検討された。ファーストライン治療でスニチニブの投与を受けた患者は、axitinib群194人(53.7%)、ソラフェニブ群195人(53.9%)だった。
 
 axitinib、ソラフェニブともにスニチニブによる治療期間が9カ月以上だった患者でPFSが延長する傾向がみられた。スニチニブによる治療期間が9カ月以上だった患者と9カ月未満だった患者のPFS中央値は、axitinib群では6.3カ月(95%信頼区間:4.6-6.7)と4.5カ月(同:2.8-6.4)、ソラフェニブ群では4.6カ月(同:2.9-4.9)と2.9カ月(同:2.8-4.6)だった
 
 
 またスニチニブに奏効した患者と無効だった患者のPFS中央値は、axitinib群では4.6カ月(95%信頼区間:2.8-6.3)と4.8カ月(同:4.2-6.7)、ソラフェニブ群では4.7カ月(同:2.9-6.6)と3.0カ月(同:2.8-4.6)だった。スニチニブに対する奏効の有無は、axitinibの有効性には影響せず、ソラフェニブの有効性に影響する可能性があると考えられた。
 
 現在、axitinibの投与量調整について、mRCC患者を対象とするプロスペクティブな検討が進行中である。