進行性腎細胞癌患者において、4週投与2週休薬スケジュールのスニチニブ投与では、減量した患者のほうが減量しなかった患者よりも無増悪生存期間(PFS)が長かったことが、2つの臨床試験からのレトロスペクティブ解析で報告された。2月2日から4日までサンフランシスコで開催された2012 Genitourinary Cancers Symposium(ASCO GU)で、米Pfizer Oncology社のReza Khosravan氏らが発表した。

 これまでにスニチニブ投与に関し、減量を要し用量や投与スケジュールを調整した患者のほうが、減量を要さずスニチニブ50mg/日で4週投与2週休薬のスケジュールを続けた患者よりもPFSが長いと報告されている。そこで進行性腎細胞癌患者におけるスニチニブの効果を、4週投与2週休薬のスケジュールで、減量した場合としなかった場合で比較した。

 まず、ピボタルフェーズ3試験とフェーズ2試験(EFFECT)のデータから、スニチニブ50mg/日を4週投与2週休薬のスケジュールで投与していた群のみを対象にレトロスペクティブに解析した。

 2試験において、減量した患者としなかった患者の患者背景はほぼ一致していた。しかし予後因子については減量した患者のほうが良く、MSKCCリスク分類がfavorableの減量した患者ではフェーズ2試験で37.3%、フェーズ3試験で47.4%だが、減量しなかった患者ではそれぞれ25.3%、28.2%だった。

 PFSを比較すると、フェーズ3試験で、減量した患者(194人)のPFS中央値は14.0カ月(95%信頼区間:13.1-16.2)、減量しなかった患者(181人)では8.1カ月(同:6.3-10.6)だった。フェーズ2試験では、減量した患者(51人)のPFS中央値は13.4カ月(同:9.8-19.8)、減量しなかった患者(95人)では5.8カ月(同:3.9-8.5)だった。

 奏効率(治験担当医による評価)も、フェーズ3試験で、減量した患者では63.9%だが、減量しなかった患者では30.0%、フェーズ2試験では、減量した患者で51.0%、減量しなかった患者では22.1%であった。また完全奏効がフェーズ3試験で、減量した患者では4.1%(8人)に見られたが、減量しなかった患者では0.6%(1人)だった。

 次に薬物動態をフェーズ2試験のデータで比較すると、1サイクル目の第29日におけるスニチニブの定常状態でのトラフ濃度の平均は、減量した患者では96.0 ng/mL、減量がなかった患者では 85.8 ng/mL、SU12662はそれぞれ42.2 ng/mL 、43.4 ng/mLと大きな違いはなかった。

 減量までの期間の平均値と中央値は、フェーズ3試験では7.2 カ月と4.4カ月(0.03-40.4)、フェーズ2試験では4.5カ月と3.0カ月(0.4-22.6)であった。減量した人数が最も多かったのは両試験とも試験早期であった。

 治療期間の中央値は、フェーズ3試験では減量した患者では17.7カ月(1.6-45.6カ月)だが、減量しなかった患者では5.2カ月(0.3-42.4)。フェーズ2試験では減量した患者では10.4カ月(1.4-26.3)、減量しなかった患者では3.7カ月(0.1-24.4)だった。

 以上のことからKhosravan氏らは、減量した患者としなかった患者の間には、予後因子の違いや、生存延長や治療継続によって減量を必要とする有害事象の経験が多くなるといった不均衡があるものの、「減量を要した患者では臨床的に重要な効果を維持しているようだ」とした。