骨転移を有する腎細胞癌(RCC)患者に対し、スニチニブに加えてビスホスホネートを投与すると全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS)などが改善できる可能性が明らかとなった。スニチニブで治療を受けたRCCで骨転移を有する患者を多施設でレトロスペクティブに解析した結果、示されたもの。成果は2月2日から4日にサンフランシスコで開催された2012 Genitourinary Cancers Symposium(ASCO GU)で、イスラエルTel Aviv UniversityのDaniel Keizman氏によって発表された。

 研究グループは、2004年から2011年の間にスニチニブの投与を受けた209人の転移性RCC患者を対象に解析を行った。このうち76人が骨転移を有しており、ビスホスホネートの投薬を受けた群(35人、グループ1)と受けなかった群(41人、グループ)に分けた。

 グループ1と2の間には、腎摘出術歴、淡明細胞/非淡明細胞の病理組織、診断からスニチニブの投与までの期間、2個超の転移有り、肺/肝転移有り、ECOG PS、貧血、10mg/dL超のカルシウム値、アルカリホスファターゼの上昇、治療前の好中球/リンパ球比(NLR)が3超、スニチニブによる高血圧、アンジオテンシン阻害剤の使用について、差はなかった。さらに、両群でサイトカイン療法/分子標的薬の前治療歴、スニチニブの投与量、投与サイクルについても差はなかった。

 解析の結果、抗腫瘍効果は、グループ1で部分奏効/病勢安定となったのは86%(30人)、グループ2では71%(29人)、進行したのはグループ1で14%(5人)、グループ2で29%(12人)だった。p=0.125、オッズ比2.48でグループ1に良い傾向があった。PFS中央値は、グループ1が15カ月に対してグループ2が5カ月(ハザード比0.55、p<0.0001)、OS中央値は観察期間中央値45カ月でグループ1が未到達に対してグループ2が14カ月(ハザード比0.4、p=0.029)と、グループ1の方が良い結果だった。

 76人全体を対象とした多変量解析で、PFSに関連する因子は、ビスホスホネート使用(ハザード比0.58、p=0.035)、治療前NLRが3超(ハザード比3.5、p=0.009)だった。OSに関連する因子はビスホスホネート使用(ハザード比0.5、p=0.008)、アルカリホスファターゼレベルの上昇(ハザード比2.9、p=0.003)、スニチニブ誘導性高血圧(ハザード比0.63、p<0.0001)だった。