転移を有する去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)でドセタキセルを含む治療で進行した患者に対し、完全ヒト型IgG1モノクローナル抗体であるIMC-A12cixutumumab:CIX)とIMC-1121Bramucirumab:RAM)は、ミトキサントロンとプレドニゾンとの併用により、主要評価項目の複合的な無増悪生存期間(cPFS)を延長し、忍容性も妥当であることが、フェーズ2試験から示された。2月2日から4日までサンフランシスコで開催された2012 Genitourinary Cancers Symposium(ASCO GU)で、米University of Michigan Comprehensive Cancer CenterのMaha Hussain氏が発表した。

 CIXは1型インスリン様増殖因子受容体(IGF-IR)を、RAMは血管内皮細胞増殖因子受容体(VEGFR)-2をそれぞれ標的とする。

 Hussain氏らは、ドセタキセルを含む治療の施行中または施行後120日以内に進行し、前立腺特異抗原(PSA)の値が2ng/mL以上のmCRPC患者を対象として、CIXまたはRAM、ミトキサントロン、プレドニゾンの併用療法の安全性と有効性を検討した。

 患者はCIX 6mg/kg(CIX群)またはRAM 6mg/kg(RAM群)を週1回、静脈内投与する群のいずれかに無作為に割付けられた。ミトキサントロン12mg/m2は3週毎の静脈内投与、プレドニゾン5mgは1日2回の経口投与とし、全例に投与された。投与は最大12サイクルまで行われた。

 主要評価項目のcPFSは、無作為化から、次のいずれかを認めるまでとした:RECIST 1.0による進行、骨のスキャンによる進行のエビデンス、新たな骨事象(病理学的な骨折など)、症候性の進行(ECOG PSの悪化など)、前立腺癌によるその他の臨床的な事象、死因を問わない死亡。

 対象数は、化学療法抵抗性のCRPCを検討し同様のcPFSが使用されたフェーズ3のSPARC試験に基づき、cPFS中央値が2.6カ月から3.9カ月に50%増加することを目指して設定された。

 対象は132人となり、CIX群とRAM群に各66人が割り付けられた。年齢とベースラインのPSA値の中央値は、CIX群で65歳と129.4ng/mL、RAM群で68歳と110.8ng/mLだった。

 追跡期間の中央値は、CIX群で22.7カ月、RAM群で21.8カ月だった。cPFS中央値は、CIX群4.1カ月(95%信頼区間:3.0-5.6)、RAM群6.7カ月(同:4.5-8.3)となり、いずれも主要評価項目を達成した。

 OSは、CIX群10.8カ月(95%信頼区間:6.5-13.0)、RAM群13.0カ月(同:9.5-16.0)だった。1年全生存率は、CIX群41.6%、RAM群54.2%だった。

 PSA奏効は、CIX群で18.4%(95%信頼区間:8.8-32)、RAM群で22.0%(同:11.5-36)だった。

 両群で多くみられた有害事象は疲労感で、グレード3の疲労感はCIX群で16.7%、RAM群で7.6%に発現した。RAM群でグレード3の高血圧が10.6%に発現したが、その他のグレード3の非血液毒性はいずれも10%未満だった。グレード3以上の好中球減少は、CIX群で31.9%、RAM群で33.3%に発現した。RAM群で、COPD、心筋梗塞などの既往があった1人(1.5%)にグレード5の好中球減少が発現した。
 
 またグレード3の左心室不全/うっ血性心不全がRAM群の7.6%に発現したが、グレード4以上の発現はなかった。