白金系抗癌剤既治療の進行尿路上皮癌に対し、ドセタキセルvandetanibを併用投与しても、ドセタキセル単剤に比べて無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、奏効率について有意な改善は認められなかった。多施設ランダム化二重盲検臨床試験の結果明らかとなったもの。成果は2月17日から19日にオーランドで開催されたGenitourinary Cancers Symposium(ASCO GU)で米Dana-Farber Cancer Institute and Harvard Medical SchoolのT.K.Choueiri氏によって発表された。

 vandetanibはVEGF、EGFなどの情報伝達経路を阻害する低分子薬。

 試験は、白金系抗癌剤で治療がうまくいかなかった転移を有する尿路上皮癌患者を対象に行われた。パクリタキセルを含む3レジメンまでの前治療を有する患者を対象とした。vandetanib 100mgを毎日、ドセタキセル75mg/m2を21日おきに投与する群(D+V群)とプラセボを毎日、ドセタキセル75mg/m2を21日おきに投与する群(D+P群)に分けて行われた。主要評価項目はPFS、副次評価項目はOS、奏効率、病勢安定(SD)、安定性だった。

 16施設から142人の患者が登録された(D+V群70人、D+P群72人)。68%が男性、年齢中央値は65歳。PS0が52%、PS1が48%だった。44%の患者が2レジメン以上の全身化学療法を受けており、15%の患者がパクリタキセルによる治療を受けていた。

 試験の結果、PFS中央値はD+V群が2.56カ月(95%信頼区間:1.48-3.09)、D+P群が1.58カ月(95%信頼区間:1.81-3.06)で、ハザード比1.02、p=0.939で有意な差は認められなかった。またOS中央値はD+V群が5.85カ月、D+P群が7.03カ月で、ハザード比1.21、p=0.347で有意差は認められなかった。奏効率はD+V群が7%、D+P群が11%で有意な改善は認められなかった。SD以上となった割合はD+V群が510%、D+P群が42%だった。

 治療に関連したグレード3以上の副作用は血液学的毒性がD+V群の19%、D+P群の19%、非血液学的毒性がD+V群の50%、D+P群の25%で認められたが、一般的に管理可能だった(グレード4はD+V群の14%、D+P群の11%)。D+V群で多く見られたグレード以上の副作用は皮疹/光線過敏症(D+V群11%、D+P群0%)、下痢(D+V群7%、D+P群0%)だった。