既治療の転移を有する尿路上皮癌パクリタキセルとともに抗EGFR抗体であるセツキシマブを投与するとパクリタキセルの抗腫瘍効果を高める可能性が明らかとなった。フェーズ2試験の結果示されたもの。成果は2月17日から19日にオーランドで開催されたGenitourinary Cancers Symposium(ASCO GU)で米Fox Chase Cancer CenterのY.Wong氏によって発表された。

 転移を有する尿路上皮癌にパクリタキセル毎週投与などの救援化学療法を行っても、腫瘍が増悪するまでの時間(TTP)の中央値は3カ月以下、奏効率も10%程度であることが報告されている。

 研究グループは1レジメンの化学療法歴のある、転移を有する尿路上皮癌患者をセツキシマブとパクリタキセル毎週投与を併用する群(CET-TAX群)とセツキシマブのみを投与する群(CET群)に分けるフェーズ2試験を実施した。パクリタキセルは毎週80mg/m2を投与、セツキシマブは毎週投与したが、1回目は400mg/m2、2回目以降は250mg/m2を投与した。4週間を1サイクルとした。最初の15人中7人で病勢が進行した場合、その群の試験は終了とし、28人中9人以上で16週以上の無増悪生存期間(PFS)が得られた群は有望と評価することとした。

 試験の結果、CET群は8週までに最初の11人中9人が病勢進行となり打ち切られた。

一方、CET-TAX群は28人中12人がPFS16週以上となり、28人で試験が完了した。CET-TAX群28人(うち男性21人)の年齢中央値は69歳(49-82)だった。ゲムシタビンと白金系抗癌剤の投与を受けた経験があったのは26人、MVACレジメンを受けた患者は2人だった。

 CET-TAX群で、完全奏効が1人、部分奏効が6人で、奏効率は25%(95%信頼区間:11-45)だった。主要評価項目であるCET-TAX群のPFS中央値は115日(16.4週)(95%信頼区間:84-176)、内臓に病巣を持つ患者でのPFS中央値は112日(95%信頼区間:58-207)。CET-TAX群の全生存期間(OS)中央値は、285日(9.5カ月)(95%信頼区間:209-NR)、内臓に病巣を持つ患者でのOS中央値は228日(95%信頼区間:189-347)だった。

 CET-TAX群で3人以上の患者で試験に関連して発現したグレード3以上の副作用は、皮疹(6人)、倦怠感(5人)、低マグネシウム血症(3人)だった。