米Cleveland Clinic Taussig Cancer InstituteのB.I.Rini氏

 スニチニブによる治療を受けた経験のある転移性腎細胞癌患者への再投与は有効で安全なことが明らかになった。3カ国7施設の臨床例をレトロスペクティブに解析した結果、明らかとなったもの。成果は3月5日から7日まで米サンフランシスコで開催された2010 Genitourinary Cancers SymposiumASCO GU2010)で、米Cleveland Clinic Taussig Cancer InstituteのB.I.Rini氏(写真)が発表した。

 レトロスペクティブな解析によって、スニチニブさらに他の薬剤の投与を受けた後、再びスニチニブを投与された腎細胞癌患者23人が同定された。18人(78%)が男性で、最初のスニチニブ治療を受けた年齢の中央値は59歳(35-73)だった。21人(91%)が腎摘出を受けていた。20人(87%)の患者はMSKCC分類のGoodリスクかIntermediateリスクの患者で、17人(73%)の患者はCCF TKI分類でGoodリスクかIntermediateリスクの患者だった。1回目のスニチニブ投与による奏効率は67%(すべて部分奏効)で、無増悪生存期間(PFS)中央値は13.7カ月(1.1-27.9)だった。全患者が病状の進行により、一旦はスニチニブ投与を中止した。

 スニチニブの再投与を受けるまでの間、26%の患者がVEGF阻害剤(ソラフェニブまたはソラフェニブとベバシズマブ)の投与を受け、13%の患者がmTOR阻害剤の投与を受け、26%の患者がVEGF阻害剤mTORの阻害剤の投与を受けた。スニチニブの最初の投与から再投与までの時間の中央値は6.7カ月(1.3-22)だった。

 スニチニブの再投与によって、22%に当たる5人の患者で部分奏効(PR)、74%に当たる17人の患者で安定状態(SD)が得られ、PFS中央値は7.2カ月となった。スニチニブの最初の投与と2度目の投与の間が6カ月より長かった患者14人のPFS中央値は16.5カ月で、6カ月以内に再投与された患者9人のPFS中央値6.0カ月よりも有意に長かった。スニチニブの再投与までに受けた治療の種類や数による有意差はなかった。また最初のスニチニブの治療でPRだった患者15人の再投与におけるPFS中央値は8カ月で、最初の治療でSDだった患者7人の再投与における中央値は6カ月だった。

 再投与の時にのみ発現した有害事象は倦怠感が2人、手足症候群が2人、甲状腺機能低下が1人、血小板減少が1人、粘膜炎が1人だった。1回目の治療に比べて重篤化した有害事象は倦怠感が2人と好中球減少症が1人だけだった。