カナダPrincess Margaret HospitalのS.S.Sridhar氏

 アルブミン結合させたナノ粒子にパクリタキセルを封入した製剤であるnab-paclitaxel(ABI-007)が転移性尿路上皮癌のセカンドライン治療に有効である可能性が報告された。フェーズ2試験で有効性と安全性が確認されたもの。成果は3月5日から7日まで米サンフランシスコで開催された2010 Genitourinary Cancers SymposiumASCO GU2010)でカナダPrincess Margaret HospitalのS.S.Sridhar氏(写真)が発表した。

 フェーズ2試験はシスプラチンベースの治療で期待された効果が得られなかった転移性尿路上皮癌患者で、タキサン系抗癌剤の治療を受けたことのない患者を対象に行われた。2010年3月までに46人の患者(うち男性が32人)が登録された。年齢中央値は67歳(42-88)だった。患者には、3週間置きにnab-paclitaxelの260mg/m2を増悪するまで静注した。主要評価項目は奏効率と腫瘍制御率だった。副次評価項目は副作用、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)だった。

 抗腫瘍効果は29人の患者で評価可能で、完全奏効(CR)が1人(3%)、部分奏効(PR)が12人(41%)、安定状態(SD)が9人で、奏効率は44%、腫瘍制御率は76%だった。無増悪生存期間中央値は5.8カ月(38人の患者で評価、観察期間は0.7カ月-21.2カ月)となった。3カ月無増悪生存率は73%、6カ月無増悪生存率は48%、8カ月以上の無増悪生存率は42%だった。全生存期間中央値は10.8カ月(38人の患者で評価、観察期間は0.7カ月-21.2カ月)となった。6カ月全生存率は65%、12カ月全生存率は47%、18カ月全生存率は24%だった。

 多く見られたグレード3以上の副作用は、疼痛(51%)、高血圧(17%)などだった。