尿中のprostate cancer gene3(PCA3)の相対比を表すPCA3スコアは、2年目の生検で前立腺癌が陰性だった男性の4年目の生検の結果を予測し、診断前の前立腺癌を検出する可能性が明らかとなった。前立腺癌高リスク男性を対象にした大規模なREDUCE(REduction by DUtasteride of prostate Cancer Events)試験の前向きのサブ解析の結果から示された。3月5日から7日まで米サンフランシスコで開催された2010 Genitoirinary Cancers SymposiumASCO GU2010)で、米UCLAのGeffen School of MedicineのLeonald S. Marks氏が発表した。

 PCA3は前立腺癌の約95%に過剰発現するが、PSAが高い良性の前立腺疾患には発現しない。PCA3は「PCA3のmRNA/PSAのmRNA」のスコアとして報告される。

 2003〜2009年に実施されたREDUCE試験では、50〜75歳の男性(8229人)の4年の前立腺癌のリスクの低下について検討された。ベースラインの生検で陰性かつ血清PSA値(sPSA)が2.5〜10.0ng/mlの男性を、デュタステライドまたはプラセボを投与する群に無作為に割付け、2年目と4年目に生検が行われた。

 今回の検討では、このREDUCE試験でプラセボを投与した群の男性を対象とし、PCA3が前立腺生検の転帰を予測する可能性について検証された。1140人中、2年目と4年目の生検で、PCA3解析に十分なRNAが得られたのは1072人(平均年齢62.2歳、白人90%)だった。sPSAの平均値は6.3ng/ml、グリーソンスコアが6以下だったのは70%だった。

 このうち18%が生検で前立腺癌陽性で、PCA3は生検の陽性率と有意に相関した(p<0.0001)。PCA3スコアが5未満の男性の6%、50〜100の男性の33%、100を超える男性の57%が前立腺癌陽性だった。

 PCA3の濃度時間曲線下面積(AUC)は0.693で、sPSAの0.612を有意に上回った(p=0.0077)。遊離型PSA(fPSA)の0.637の値も有意に上回った(p=0.0645)。PCA3が感度と特異度でsPSA とfPSAよりも優れる可能性が示された。

 2年目のPCA3スコアが4年目の生検の結果に対する有意な予測因子である可能性も示された(p=0.0002)。PCA3スコアが高くなるほど4年目の生検の結果に対する感度は低下し、特異度は上昇するが、PCA3のカットオフ値を35とした場合に感度と特異度が最も良好に連動することも明らかになった。