転移を有する大腸癌(mCRC)に対するセカンドライン治療として抗EGFR抗体パニツムマブとFOLFIRIを投与する場合、KRASエクソン2が野生型の患者ではRAS遺伝子全部が野生型である患者の方が、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)について良好であることが明らかとなった。

 フェーズ3試験20050181におけるKRAS/NRAS遺伝子の解析の結果、判明したもの。1月16日から18日までサンフランシスコで開催された2014 Gastrointestinal Cancers Symposium(ASCO-GI2014)で、ベルギーAntwerp University HospitalのMarc Peeters氏によって発表された。

 20050181試験は、転移を有する大腸癌に対するセカンドライン治療として、抗EGFR抗体パニツムマブとFOLFIRIを投与する群(パニツムマブ群)とFOLFIRIのみを投与する群(FOLFIRI群)とを比較したフェーズ3試験。既に、KRASエクソン2野生型患者に対するPFS中央値がパニツムマブ群5.9カ月(95%信頼区間:5.5-6.7)、FOLFIRI群3.9カ月(同:3.7-5.3)、ハザード比0.73(同:0.59-0.90)、p=0.004で有意にパニツムマブ群が良く、OS中央値はパニツムマブ群14.5カ月(95%信頼区間:13.0-16.0)、FOLFIRI群12.5カ月(同:11.2-14.2)、ハザード比0.85(同:0.70-1.04)、p=0.12でパニツムマブ群に良い傾向があることが明らかとなっている。

 今回、研究グループは、RAS遺伝子変異の状態によるOSとPFSへの影響について解析した。遺伝子配列を調べ、KRASエクソン2野生型の患者でKRASエクソン3、4とNRASエクソン2、3、4について変異の検索を行った。その結果、RAS野生型(KRASとNRASのそれぞれのエクソン2、3、4が野生型)だったのはパニツムマブ群204人、FOLFIRI群211人、RAS変異型だったのはパニツムマブ群299人、FOLFIRI群294人だった。KRASエクソン2野生型患者の18%(597人中107人)に他のRAS変異が存在した。

 RAS野生型に限ると、PFS中央値はパニツムマブ群6.4カ月(95%信頼区間:5.5-7.4)、FOLFIRI群4.4カ月(同:3.7-5.5)、ハザード比0.695(同:0.536-0.903)、p=0.006で有意にパニツムマブ群が良く、OS中央値はパニツムマブ群16.2カ月(95%信頼区間:14.5-19.7)、FOLFIRI群13.9カ月(同:11.9-16.1)、ハザード比0.803(同:0.629-1.024)、p=0.08でパニツムマブ群に良い傾向が高まることが明らかとなった。