Child-Pugh AまたはB7の進行肝細胞癌(HCC)患者にTGF-β1受容体1キナーゼ阻害剤であるLY2157299を投与したところ、血清中AFPレベルが20%超減少した患者では、AFPが減少しなかった患者に比べて増悪までの期間(TTP)、全生存期間(OS)が長い可能性が明らかとなった。フェーズ2試験において示されたもの。1月16日から18日までサンフランシスコで開催された2014 Gastrointestinal Cancers Symposium(ASCO-GI2014)で、フランスHopital BeaujonのSandrine Faivre氏によって発表された。

 フェーズ2試験はChild-Pugh AまたはB7の進行HCCを対象に行われている。ソラフェニブ投与で効果が失われた患者、ソラフェニブ投与が不適格な患者で、AFP値が上昇している患者を対象とした。主要評価項目は研究グループによるTTP、前もって層別化された血清中バイオマーカー(AFP、TGF-β1、E-カドヘリン)への効果などだった。AFP値が正常上限値の1.5倍以上の患者を対象にしたPartAと1.5未満の患者を対象にしたPartBに分けられ、今回はPartAの結果が発表された。PartAでは患者を無作為に、LY2157299の1日あたりの投与量160mg群(37人)と300mg群(72人)に分けて行われた。28日間を1サイクルとして、14日間1日2回投与し、14日間休薬した。患者背景は両群で同様だった。

 試験の結果、160mg群で副作用が起きたのは32人で、グレード3/4は3人(薬剤関連イベント数は5)、320mgで副作用が起きたのは32人でグレード3/4は7人(同7件)で、1日300mg投与での忍容性が確認された。多く見られたグレード3/4の副作用は、両群合わせて貧血3人、好中球減少症3人、倦怠感/無力症2人だった。

 RECISTによる評価では、160mg群は病勢安定(SD)が15人(40%)、300mg群は23人(32%)だった。AFP値が20%超減少した患者は103人中25人(24%)だった。TGF-β1が20%超減少した患者は53%で、AFPの減少が認められた25人のうち18人でTGF-β1の20%超の減少が認められた。E-カドヘリンが20%超減少した患者は43%で、AFPの減少が認められた25人のうち9人でE-カドヘリンの20%超減少が認められた。

 全患者でのTTP中央値は12週(2.8カ月)、OS中央値は36週(8.3カ月)で、投与用量による有意な差はなかった。一方、AFPの20%超減少が確認された25人のTTP中央値は18.6週(4.3カ月)(95%信頼区間:12.1-67.7)、AFPの20%超減少が認められなかった78人では6.6週(1.5カ月)(95%信頼区間:6.1-12.1)で、AFPが20%超減少した患者で良い結果となった。AFPの20%超減少が確認された25人のOS中央値は93.1週(21.4カ月)(95%信頼区間:40.4-)、AFPの20%超減少が認められなかった78人では29.6週(6.8カ月)(95%信頼区間:18.3-38.4)で、AFPが20%超減少した患者で良い結果となった。

 またベースラインのAFP値が200ng/mLだった72人ではAFPの減少効果とTTP、OSの延長効果に相関があったが、200ng/mLの患者31人では相関はなかった。