進行肝細胞癌(HCC)患者においてmTOR阻害薬エベロリムスの投与とプラセボ投与とを比較し、有意な生存利益は見られなかった国際的な無作為化フェーズ3試験、EVOLVE-1の詳細な結果が明らかとなった。1月16日から18日までサンフランシスコで開催された2014 Gastrointestinal Cancers Symposium(ASCO-GI2014)で、米Massachusetts General HospitalのAndrew X. Zhu氏によって発表された。

 EVOLVE-1試験は二重盲検の無作為化試験で、目的はエベロリムスの有効性と安全性をプラセボと比較することにあった。対象となったのは、局所進行性または転移性のHCCで、ソラフェニブ治療中に進行が見られた、またはこの治療に不忍容だった患者。世界の156施設で546人の患者を登録、エベロリムス7.5mg/日+支持療法(エベロリムス群、362人)、またはプラセボ+支持療法(プラセボ群、184人)に2対1で割り付けた。患者背景に両群で大きな差はなかった。

 主要評価項目は全生存期間(OS)、副次評価項目は増悪までの時間(TTP)、疾患制御率(DCR)などだった。

 試験の結果、OS中央値はエベロリムス群7.6カ月、プラセボ群7.3カ月で、ハザード比1.05(95%信頼区間:0.86-1.27)、p=0.675で両群間に有意な差はなかった。カプランマイヤー曲線もほぼ同一のカーブを描いた。地域、血管浸潤の有無などのサブグループ解析でもほとんどの場合で有意な差はなかった。

 TTP中央値はエベロリムス群が3.0カ月、プラセボ群が2.6カ月、ハザード比は0.93(95%信頼区間:0.75-1.15)で有意な差はなかった。エベロリムス群は部分奏効(PR)が2.2%、病勢安定(SD)が53.9%で、DCRは56.1%(95%信頼区間:50.8-61.3)、プラセボ群はPRが1.6%、SDが43.5%で、DCRは45.1%(95%信頼区間:37.8-52.6)と、エベロリムス群の方が良かった(p=0.01)。

 グレード3/4の副作用の発現率はエベロリムス群70.9%、プラセボ群52.2%だった。エベロリムス群の副作用は他の癌種で見られているものと同様だった。