今年の米国臨床腫瘍学会(ASCO2013)では、膠芽腫(神経膠腫グレード4)の初発例に対し、標準治療である放射線療法とテモゾロミドの併用療法にベバシズマブを追加するAVAglio試験の最終全生存期間(OS)の結果が発表されました。また類似したレジメンを米国で検証したRTOG0825試験はプレナリーセッションで発表され、多くの注目を集めるとともに、その結果は専門家の間で議論になりました。

 いずれの試験も、プラセボとの比較で、ベバシズマブ投与により無増悪生存期間(PFS)は延長するが、OSでは有意な延長は認められないという一致した結果となっています。しかしQOLに関しては結果が一致していません。AVAglio試験では仕事可能な状態(KPS70 以上)がベバシズマブ群で3カ月延長し、QOLも維持されていましたが、RTOG0825試験ではQOLが下がる傾向があるという結果でした。
 
 これに関して、いろいろな解釈ができると思いますが、調査票回収率等のコンプライアンスから見て、AVAglio試験の信頼性は高いと考えています。膠芽腫では生存期間だけでなくQOLが非常に重要ですから、機能的な自立ができる期間が延長されるという点で、ベバシズマブは初発膠芽腫に対し有用性が高いと考えられます。

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