全身状態が良好な進行胆道癌に対するファーストライン治療として、ゲムシタビン+シスプラチン併用療法はゲムシタビン単独療法よりも有効であることが、日本と英国でそれぞれ行われた2つの試験の統合解析結果から示された。5月31日から米国シカゴで開催された第49回米国臨床腫瘍学会(ASCO2013)で、愛知県がんセンター中央病院の水野伸匡氏が発表した。

 近年、英国で行われたABC-02試験(410例)、日本で行われたBT22試験(83例)の結果から、進行胆道癌において、ゲムシタビン単独投与に比べてゲムシタビン+シスプラチン併用投与の優越性が示された。

 そこで水野氏らは、この2つの試験について、患者レベルでのデータを統合し、ゲムシタビン+シスプラチンの効果を検討するメタ解析を行った。

 2試験を統合した結果、ゲムシタビン+シスプラチン群は245例、ゲムシタビン群は248例となった。患者背景は、女性比率が52〜53%、年齢中央値は64歳、局所進行性が23〜24%、転移性が71〜73%。原発部位は、管内胆管癌が21〜23%、肝外が29〜31%、胆嚢が36〜38%だった。腺癌が9割以上を占めた。前治療歴のある患者は7割弱だった。

 無増悪生存期間(PFS)について検討した結果、ゲムシタビン群が6.7カ月だったのに対し、ゲムシタビン+シスプラチン群が8.8カ月で、ハザード比0.64(95%信頼区間:0.53-0.76、p<0.001)と有意にゲムシタビン+シスプラチン群が良好だった。

 全生存期間(OS)について検討した結果、ゲムシタビン群が8.0カ月だったのに対し、ゲムシタビン+シスプラチン群が11.6カ月で、ハザード比0.65(95%信頼区間:0.54-0.78、p<0.001)と、同様にゲムシタビン+シスプラチン群が良好だった。ただし、PSが2だったグループではPFS、OSともに有意な差は認められなかった。

 サブグループ解析では、性別、年齢、局所進行性か転移性か、原発部位、前治療の有無でPFSおよびOSについて検討したが、いずれもゲムシタビン+シスプラチン群で良好な結果だった。

 これらの結果から水野氏は、全身状態が良好な進行胆道癌に対するファーストライン治療として、ゲムシタビン+シスプラチン併用療法は標準治療であるとし、今後の臨床試験ではゲムシタビン+シスプラチンがコントロール群として設定されるべきと指摘した。